11月28日公開の映画『ナイトフラワー』の情報が解禁されました。主演は北川景子(38)で、「2人の子供を養うためにドラッグ売人に堕ちていく、いつか関西で見たことがある母親」という役どころ。兵庫県の神戸市出身で、実生活でも2児の母である北川の新境地に期待が集まります。芸能記者歴30年超のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。
北川景子が演じる“関西のおかん”はドラッグの売人!?
11月28日公開の映画、北川景子主演の『ナイトフラワー』が情報解禁になりました。
2020年に公開され、映画賞を総なめにした、草彅剛主演『ミッドナイトスワン』の内田英治監督が原案、脚本、監督の、完全オリジナル作品だそうです。
北川は、関西の片隅で、昼間はパート、夜はスナックで働くシングルマザーという役柄です。
今回はこれまでの才色兼備なイメージとは真逆で、2人の子供を養うためにドラッグの売人に手を染め堕ちていく――というヒューマンドラマ。髪をブルーのインナーカラーにし、ほぼほぼすっぴんに見えるナチュラル・メイクで演じています。
内田監督がイメージするのは“いつか関西で見たことがある母親像”とのことで、劇中で北川が流暢な関西弁で喜怒哀楽を表現します。ティザーだけを見ても、これは新境地を切り拓いたのでは…と私は感じました。
SNSでも――
「泥臭くても子供を守るために必死に生きる母親を、北川さんが演じる事がすごく楽しみです」
「内田監督が“北川さんでなければ成立しなかった”、“女優として次のフェーズに入る瞬間に居合わせることができた”と絶賛していることを聞き、絶対観たい!と思いました」
など、好意的なコメントが溢れています。
【関連】声優・宮野真守が大改造される!?『研音』電撃移籍の意味を芸能記者が解説。「福士蒼汰」だけが決め手ではない“マモの決断理由”
北川景子と石原さとみに共通点
これまでにも何度か書いていますが、“可愛い”とか“綺麗”、“清純派”…そんなふうに評される女優たちの前には、年齢を重ねていくとともに乗り越えなければいけない高い壁が必ず出現します。
人によってタイミングは違いますが、子役が大人になっていくように、女優としてこれから先も仕事を続けるなら、いつまでも“可愛い”や“綺麗”だけでは取り残されてしまうわけです。
この『ナイトフラワー』の情報を聞いて、私の頭の中に浮かんだのは、昨年5月に公開された『ミッシング』に主演した石原さとみの姿でした。
実は北川と石原の2人には、生まれがわずか4ヶ月違いで、女優デビューの年もまったく一緒、2人の子供を持つ母という共通項があるため、芸能記者の間では、何かとライバル視される存在なんです。当人同士がどう思っているのかはわかりませんけれど…。
石原は『ミッシング』で、前述の“高い壁”を乗り越えてみせました。娘の突然の失踪事件で、必死に真相を追う母親。実は失踪時にアイドルのライブに行っていたことがSNSで拡散され、一気にネグレクト呼ばわりされ誹謗中傷の渦に巻き込まれる――ほぼほぼすっぴんに見えるナチュラルメイクで、金切り声をあげ、人の髪の毛をも掴んで引っ張るような役柄は、それまでの石原のイメージを良い意味で覆しました。
そんな“高い壁”を、今度は北川が乗り越えようとしている…私はそんな気がするのです。(次ページに続く)
【関連】リーダーTAKAの“万引きグセ”はもう治らない!? 「DEEP」解散危機…記者が「有名芸能人の万引き」を不治の難病と恐れる理由
長澤まさみ、松嶋菜々子がクリアした“壁”を北川景子はどう乗り越えるか?
例えば長澤まさみも、2020年7月に公開された『MOTHER マザー』で新境地を拓いたように思います。
素行が悪く、若くして産んだ我が子に、金欲しさに祖父母殺害を指示。しかもその罪を息子になすりつけ、息子は懲役12年の判決を受けるも、自分は執行猶予のみ――そんな母親を演じたのが長澤でした。
長澤はこの前年、『コンフィデンスマンJP ロマンス編』が公開され、興行収入も約29.7億円を稼ぎ出していただけに、SNSではこの豹変ぶりに賛否両論が繰り広げられました。
他では松嶋菜々子が、それまでの笑顔弾ける役柄ではなく、笑顔を一切見せないミステリアスな家政婦として『家政婦のミタ』に出演したことも、女優としての新たなフェーズに入っていくキッカケになったような気がします。
女優として、“可愛い”や“綺麗”だけでは生き抜いていけないことは、マネージメントする側も、本人も、十分に理解できていると思います。
ただ、その“壁”をどのタイミングで、どんな作品で、どんな役柄で乗り越えていくか?女優として、ベストなタイミングでベストな作品に巡り合える“強運”をどれだけ持っているか?ここ一番で“爪痕”をしっかり残せる、生まれながらの“選ばれし女優”だけが芸能界を生き残っていくと思うのです。
【関連】創価学会信者・石原さとみが「仏罰上等」の教育ママに進化か。第1子お受験準備、なぜ創価学園でなく名門インターナショナルスクールに注目?
北川の勇気あるチャレンジが、これからの彼女の女優人生に大きな意味をもたらすターニングポイントになればいいと願うばかりです。
【関連】大谷ベイビー誕生で、真美子夫人“実兄”が便乗ビジネス!? スタイ爆売れ“家族商法”に芸能記者が「キムタクの母」を思い出すワケ
【関連】「独身税はデマ」というデマがやばい!独り身も子育て夫婦も共倒れ!? こども家庭庁の“日本弱体化計画”を止める方法はあるのか
【関連】古市憲寿氏の【独自】情報で渡邊渚氏への誹謗中傷が加速!中居ヅラを煽動する笛吹き社会学者はなぜ“セカンドレイパー”になったのか?
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by : 映画『ナイトフラワー』オフィシャルサイト