『ぽかぽか』『ネプリーグ』など人気番組を担当してきたフジテレビ社員が、オンラインカジノの常習賭博容疑で逮捕された事件。実はこの社員は以前からギャンブルで多額の借金を抱えており、“同僚の手ほどき”で違法なオンカジにハマったとのこと。芸能記者歴30年超のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、今後フジテレビからさらなる逮捕者が出たり、他局で類似の問題が露見する恐れもあると指摘します。
常習賭博で逮捕、フジの敏腕プロデューサーは借金まみれだった
『女性セブン』が、常習賭博容疑で逮捕されたフジテレビのプロデューサー・鈴木善貴容疑者(44)の続報を掲載。インスタグラム(裏アカ)に残された投稿から、その悲惨な現実が見えてきました。
“給料全滅”…手書きの文字で投稿した鈴木容疑者は、借金返済のためギャンブルに給料を全額突っ込み、一気に清算しようとして、さらなる蟻地獄に陥ってしまったようです。
これが今から6年前、39歳頃のことで、当時の借金の総額は1,067万円…。サラ金から477万円、友人から390万円、親戚から200万円――という内訳だったといいます。
記事を読み、鈴木容疑者のギャンブル依存症のきっかけはオンラインカジノではないこと、それ以前から競艇やスロットマシンですでに莫大な借金を抱えていたことを知りました。
その多額の借金を今度こそ返済できるかもしれないぞと、地獄から手招きしてきたのが、同僚が手ほどきしたとされるオンラインカジノ…違法賭博だった、という構図です。ギャンブル依存症は、1度でも罹患すると、なかなか現実の生活には戻ってこられない症状のようです。
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『ネプリーグ』制作統括が仕事の合間にバイト…ギャンブル依存症の恐怖
私がこの記事を読んで疑問に思ったのは、フジテレビの人気番組『ネプリーグ』の制作統括を担当し、局内では“将来は社長候補のひとり”とも目されていた鈴木容疑者ほどの人物は、いわゆるサラ金などの金融機関から、最大でいくらぐらいの借金ができるものなのか?という点です。
テレビ局の幹部候補という立場から、最低でも1,000万円ぐらいは借りられるのではと勝手に想像しましたが、実際の上限は500万円という金額でした。
そこでギリギリまで借金を重ねた鈴木容疑者は、返済に追われて『ネプリーグ』の合間に家庭教師や、果物の箱詰めのアルバイトをしていたそうです。
私は、世の中がバブルに踊った時代の、民放テレビ局幹部たちの豪遊ぶりを目の当たりにしてきていますから、この鈴木容疑者の話にはかなり意外なものを感じました。
別のインスタには“全財産、9500円”という投稿もあり、思わず吐き気を催しそうになってしまいました…。
それにしても気になるのは“同僚に手ほどきされて…”という記述でしょう。これは「フジテレビ内には、違法賭博常習者がまだまだいる」とも読めるからです。(次ページに続く)
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