埼玉の公立小学校の女子児童が着替える教室には盗撮カメラが
さて、この盗撮グループ事件をきっかけに、各地の教育委員会が一斉点検を各学校に指示しているところであるが、2025年7月2日には埼玉県の公立小学校の男性教諭が、女子児童が水泳の着替えをする教室に盗撮カメラを仕掛け捕まっている。盗撮カメラは、筆箱に小さな穴をあけて盗撮するようにセットしてあったという。
本人は、スマートフォンを忘れただけだと容疑を否認したということだが、この男性教諭はこの教室が関わる用事はないという。しかも教諭は、時間割や学校行事を計画する教務主任だという。
こうした事件は枚挙に暇がない。買春をして検挙されたり、性的暴行をして逮捕されるという事件は毎日のように起きているのが実態だ。
「盗撮教師グループ事件」が発覚したきっかけ
あまり世間では知られていないようだから、盗撮教師グループ事件が発覚した事件がある。
そもそも匿名性が高いSNSアプリは外部からの検索などのアプローチ方法でその内容が発見できるようなものではない。こうしたアプリは世界的に犯罪取引などに使用されており、トクリュウ(匿名流動性犯罪)でのやり取りでも利用されている。
つまり、愛知県警が、盗撮教師グループのやりとりを確認したのは、ある別の事件がきっかけであったのだ。
2025年3月、名古屋市内の駅ホームで15歳の少女のリュックサックに体液をかけたとして、器物損壊の疑いで名古屋市立小学校教員の水藤翔太被告(34歳)が逮捕された。
愛知県警はこの水藤被告の携帯電話を解析する過程で、今回のグループチャットの存在を知り、芋づる式に今回の盗撮教師グループを摘発したわけだ。
一方、水藤被告は、2025年6月26日、「体液を勤務校の児童の楽器に付着させた」「給食に体液を混入させた」ということで追起訴されている。
盗撮自体、性的なものであることからも、それを聴けば、多くの一般市民は嫌悪感を感じるであろうが、そのきっかけとなった事件は、嫌悪感を通り越している。
現在は、こうした事件を受けての典型、さらに逮捕者が続いているが、同時に、防犯カメラ設置論が様々なメディアで検討されている。
いじめ探偵が防犯カメラの設置を強く主張する理由
実はもう何度も防犯カメラを設置するという提案は様々な被害者団体から提案されている。しかし、その都度、学校関連団体から反対されたり、予算が無いという財源問題で頓挫しているのだ。
千代田区で起きた教師によるわいせつ事件の被害者は、防犯カメラ設置運動では先進的な活動をしているが、被害を受けた児童は確かに被害を受けた旨告発しているが、若年であることやその教師が否認を繰り返していることなどで、うやむやにされている。
一方、学校側によく立つ評論家は、「防犯カメラ=監視社会」になってしまうと警鐘を鳴らす。
しかし、どうだろうか。都内で数百メートルも歩けば数台の防犯カメラの存在に気が付くであろう。防犯カメラ=監視社会というのは、ステレオタイプなレトリックなのではないかと私は疑問を持たざるを得ないのだ。
特に何の偽りもない私からすれば、防犯カメラは安心要素でしかない。路上のNシステムすら、撮ってくれと思う。
私は活動の妨害のために誹謗中傷をされたり、襲撃を受けたりしていた、脅迫を受けた際にも事件の犯人に仕立て上げてやると手紙に書いてあったこともある。だから普段は電車に乗らないし、常に録音機や常備のカメラ、異常を知らせる緊急通報機をもっているし、コンビニのちょっとした買い物でもレシートをもらい、これを保管している。
つまり、カメラの映像や行動の記録は、何のやましい事のない私には、身の安全のための保険になるわけだ。
【関連】変態ロリコン教師「個人の問題」では済まされぬ。名古屋「女子児童盗撮SNS共有事件」の背景にある“共犯的沈黙”
この記事の著者・阿部泰尚さんのメルマガ









