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千代田区ではロリコン教師のわいせつ事件がウヤムヤに。加害者の否定で「無かったこと」にされる学校内の性犯罪を抑止する“切り札”

子どもたちを指導教育する身でありながら、盗撮した女子児童の下着画像をSNSグループで共有するなどして逮捕された公立小学校の2人の教諭。子どもたちの心に深い傷を残しかねないこのような犯罪行為は、どのような手立てで防止できるのでしょうか。今回のメルマガ『伝説の探偵』では、現役探偵で「いじめSOS 特定非営利活動法人ユース・ガーディアン」の代表も務める阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんが、その切り札としてかねてから主張している「教室への防犯カメラの設置」を改めて提案。さらに評論家がたびたび口にする「防犯カメラ設置が監視社会を招く」という言説に異を唱えています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:盗撮教師グループへの有効策

なぜ教室に防犯カメラを設置しないのか。盗撮教師グループへの有効策

2025年6月下旬、とんでもない事件が世間を賑わせた。

報道によれば、教員のみで形成されたSNSグループで、被疑者らが勤務校などで性的な盗撮を行い、これを共有するなどしていたという。

2025年6月24日、愛知県警は性的姿態撮影処罰法違反の疑いで、森山勇二容疑者(42歳、名古屋市立小坂小学校教員)小瀬村史也容疑者(37歳、横浜市立本郷台小学校教員)の2名を逮捕しました。

警察の調べによると、教員のみ10人前後のグループであり、秘匿性の高いアプリを使い、盗撮した動画を共有し、褒め合ったりしていて、一部、盗撮した児童の顔を使ってディープフェイクで性的描写の動画を作成していたという。

また、逮捕された名古屋市の教員は、学校内ではナンバー3の地位で、主幹教諭として勤務し、学校だよりを担当しており、学校のカメラを使って盗撮していたということも報じられている。

また、この事件を受けて文科大臣が犯人は名乗り出るようにとコメントしたことで、軽い炎上を起こしていた。

専門家はテレビの取材に、教員のみのグループというのは聞いた事が無く、憤りを感じるとコメントしている。

盗撮教師界隈で「神」と呼ばれる人物も

さて、まずはこの専門家の言葉に注目してもらいたいのだが、「教員のみのグループは聞いたことがない」つまり、裏を返せば、「教員がグループにいることはままある」という意味ではないだろうか。

私はシナリオ提供等をしている漫画『いじめ探偵』で、盗撮をしてその界隈で「神」と呼ばれ、性的グルーミングに走る教員が存在することを示した(漫画で言えば5巻の中ごろから、このテーマに入っている)。

つまり、私も複数人、こうした盗撮教師やグルーミングをしてくる教師の被害を知り、これに対峙した経験がある。

つまり、盗撮教師はいるということだ。

このテーマでは、「こんな奴は滅多にいない」とか、「教員がトコトン嫌いなんだ!」とか教員垢からかなりの批判を頂いたものだが、ニュースになるほどいましたね!ということで、今は彼らがやった誹謗中傷の根拠を知りたいところだ。

忙しいならコソコソ、Xなどに匿名で誹謗中傷を送るのではなく、仕事を専念しろと思うところだが、職業人口が多ければ一部の卑怯者や悪人がいるというのは仕方がない事なのだろう。

読者の皆さんには、ぜひとも漫画『いじめ探偵』を有料ダウンロードして、その実態を見てもらいたいところだ。

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埼玉の公立小学校の女子児童が着替える教室には盗撮カメラが

さて、この盗撮グループ事件をきっかけに、各地の教育委員会が一斉点検を各学校に指示しているところであるが、2025年7月2日には埼玉県の公立小学校の男性教諭が、女子児童が水泳の着替えをする教室に盗撮カメラを仕掛け捕まっている。盗撮カメラは、筆箱に小さな穴をあけて盗撮するようにセットしてあったという。

本人は、スマートフォンを忘れただけだと容疑を否認したということだが、この男性教諭はこの教室が関わる用事はないという。しかも教諭は、時間割や学校行事を計画する教務主任だという。

こうした事件は枚挙に暇がない。買春をして検挙されたり、性的暴行をして逮捕されるという事件は毎日のように起きているのが実態だ。

「盗撮教師グループ事件」が発覚したきっかけ

あまり世間では知られていないようだから、盗撮教師グループ事件が発覚した事件がある。

そもそも匿名性が高いSNSアプリは外部からの検索などのアプローチ方法でその内容が発見できるようなものではない。こうしたアプリは世界的に犯罪取引などに使用されており、トクリュウ(匿名流動性犯罪)でのやり取りでも利用されている。

つまり、愛知県警が、盗撮教師グループのやりとりを確認したのは、ある別の事件がきっかけであったのだ。

2025年3月、名古屋市内の駅ホームで15歳の少女のリュックサックに体液をかけたとして、器物損壊の疑いで名古屋市立小学校教員の水藤翔太被告(34歳)が逮捕された。

愛知県警はこの水藤被告の携帯電話を解析する過程で、今回のグループチャットの存在を知り、芋づる式に今回の盗撮教師グループを摘発したわけだ。

一方、水藤被告は、2025年6月26日、「体液を勤務校の児童の楽器に付着させた」「給食に体液を混入させた」ということで追起訴されている。

盗撮自体、性的なものであることからも、それを聴けば、多くの一般市民は嫌悪感を感じるであろうが、そのきっかけとなった事件は、嫌悪感を通り越している。

現在は、こうした事件を受けての典型、さらに逮捕者が続いているが、同時に、防犯カメラ設置論が様々なメディアで検討されている。

いじめ探偵が防犯カメラの設置を強く主張する理由

実はもう何度も防犯カメラを設置するという提案は様々な被害者団体から提案されている。しかし、その都度、学校関連団体から反対されたり、予算が無いという財源問題で頓挫しているのだ。

千代田区で起きた教師によるわいせつ事件の被害者は、防犯カメラ設置運動では先進的な活動をしているが、被害を受けた児童は確かに被害を受けた旨告発しているが、若年であることやその教師が否認を繰り返していることなどで、うやむやにされている。

一方、学校側によく立つ評論家は、「防犯カメラ=監視社会」になってしまうと警鐘を鳴らす。

しかし、どうだろうか。都内で数百メートルも歩けば数台の防犯カメラの存在に気が付くであろう。防犯カメラ=監視社会というのは、ステレオタイプなレトリックなのではないかと私は疑問を持たざるを得ないのだ。

特に何の偽りもない私からすれば、防犯カメラは安心要素でしかない。路上のNシステムすら、撮ってくれと思う。

私は活動の妨害のために誹謗中傷をされたり、襲撃を受けたりしていた、脅迫を受けた際にも事件の犯人に仕立て上げてやると手紙に書いてあったこともある。だから普段は電車に乗らないし、常に録音機や常備のカメラ、異常を知らせる緊急通報機をもっているし、コンビニのちょっとした買い物でもレシートをもらい、これを保管している。

つまり、カメラの映像や行動の記録は、何のやましい事のない私には、身の安全のための保険になるわけだ。

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防犯カメラ設置後にも容易に施すことができる対策

ただ、これは特殊な例だろう。

私の周りにはいじめの被害者が多いが、被害生徒や児童に話を聞くと、ほぼ100%で防犯カメラが教室にあったらいいのにという。それは、こんな酷いことをされた言われたと被害申告をしても、その時の証拠がないと隠ぺいされたり、加害者の姑息な嘘で無かった事にされた経験を持っているからだ。

一方、加害者は防犯カメラが設置されていることを知っていれば、その場では行動には移しづらいだろう。

誰も被害者にも加害者にもさせないことに防犯カメラは効果があるのだ。

しかし、監視社会という論点を直ちに切って捨てることは、現在の技術ではできない。というのも、録画されてしまえば、これはデータということになり、現在の技術であれば顔認識することもできるし、行動様式の1つ1つを記録して分析することも可能なのだ。

つまり、カメラの記録がある自体、これが悪用されるようなことが、深刻な被害を作り出してしまう要素もあるし、自由な意思をこうした効果で侵害しかねない要素も確かにある。

しかし、監視社会という論点は、防犯カメラを設置する目的や設置するにあたっての透明性を明確にして、技術的側面では、そもそもの記録にマスクをかけて全て黒にすることも可能であるし、具体的な運用面ではアクセス権の明確化や利用の範囲の厳正化をしっかり確保すれば、克服できるはずなのだ。

素朴な疑問として、防犯カメラが教室についていて、そこで着替えた場合、カメラに映ってしまうではないかという疑問も生じ得るが、カメラのスイッチをオフすればいいのであり、物理的にカメラ穴を黒い布で覆ってしまえば、カメラは撮影不能状態になる。

つまり、防犯カメラをつけた後に対策を施すことは容易にできるわけだ。

防犯カメラ等で監視して、その行動から社会信用スコアを決めてしまうということも諸外国ではあるそうだが、そもそもそれも、スコア化しなければいいのであり、目的は犯罪等の抑止と起きた場合の証拠の確保のためとすればよい。

例えば私の事務所には防犯カメラが複数台設置されているがその映像を見るということは滅多にない。何かが起きて、その確認のために映像を見るというのが通常の対応になる。

また、誰も居ないときや訪問者がるときは、しっかりスマホにアラートが鳴る設定をしているので、置き配されたということがオンタイムでわかる。

つまり、目的が明確であれば、その運用も限られてくるわけであり、現状の事件の重さを鑑みれば、防犯カメラは有効であり、犯罪の抑止に繋がるはずなのだ。

今後論争はさらに激しくなるもしれない、こうした論争では、なぜか人格否定や無関係な諸問題で論点をずらすなど議論とは言えない主張も目立つ。できれば、特に有識者の方々には、こどもの安全のために、二度とこうした被害が起きないようにするために何が有効かをしっかりと論じてもらいたい。

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望まれる真面目な人がバカを見ず報われる学校社会

盗聴器や盗撮機器を見つける業務は、私は本業でやっています。

25年くらい前、私がT.I.U.総合探偵社を開業し、最も早くに事業化したのが、この発見業務です。理由は簡単で、この業務は営業ができるから事業者との提携ができたわけです。

当初は飛び込み営業をしていましたから、塩をまかれたこともあります。飛び込み営業が一番きつかったけど良き経験になりました。

引っ越し業者さん、不動産業者さん、ホテルや会議室の運営会社さんなど、定期的な調査を行い、安全である保証書を発行するというのが事業化し、安定的な収益を確保しました。一応経営者なので、業務システムを作るのも仕事です。

現在も一部提携があり盗聴や盗撮機器の発見業務はしていますが、一部としたのは、大半がレクチャーに変わったのです。専用機器の使い方と実際の盗撮機や盗聴器などの特徴や機能をしっかり把握すれば、目視のみでも発見することは容易です。だから、清掃業者さんなども含めて、こうした業務レクチャーや講義をしています。この方が、圧倒的に不正機器を撲滅できるわけです。

さすがに、これを無償で教えろと言われても、そもそもビジネスとして成立していますから、やる気はありませんが、こどもたちの安全のために研修をしてくださいということであれば、私は超格安でも引き受けるつもりです。

真面目にやっている先生はたくさんいます。ほとんどの先生はまじめにやっています。こうしたことをする教師はごくごく一部です。だからこそ、真面目な人たちがバカを見ない、ちゃんと報われる学校社会であってもらいたいと思います。

少し前にはわいせつ校長がいましたからね。あーいうーのをしっかり取締ってもらいたいと思います。

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image by: akiyoko / Shutterstock.com

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社会問題を探偵調査を活用して実態解明し、解決する活動を毎月報告。社会問題についての基本的知識やあまり公開されていないデータも公開する。2015まぐまぐ大賞受賞「ギリギリ探偵白書」を発行するT.I.U.総合探偵社代表の阿部泰尚が、いじめ、虐待、非行、違法ビジネス、詐欺、パワハラなどの隠蔽を暴き、実態をレポートする。また、実際に行った解決法やここだけの話をコッソリ公開。
まぐまぐよりメルマガ(有料)を発行するにあたり、その1部を本誌でレポートする社会貢献活動に利用する社会貢献型メルマガ。

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