ファーウェイADSのAEB
ファーウェイ「乾崑」ADSのAEBは、フロントカメラ・レーダー・Lidarを組み合わせた三重冗長構成と、E2Eとルールベースを併存させた判断ロジックで構成されている。
例えば、児童の飛び出しや電動バイクの割込みといった予測困難な事象にも、機械学習ベースの予測に加えて、ルールによる瞬間的なブレーキ制御が強化されている。
映像内には、投稿者のWeiboのIDが明記されている。
ファーウェイは、ユーザーがSNS上に投稿したAEB体験動画をもとに、個別に許可を得て公式プロモーション映像として再編集していると思われる。
「止まらない」事故多発
2025年に入り、3月末にはシャオミ「SU7」が高速道路上で自動運転と過信したことによると思われる悲惨な事故を起こした。
その後もシャオミ車は、不規則な状況でやむを得ない事情もあった可能性も高いが、自転車等含む16台の玉突き事故を起こしている。
いずれもシャオミに明確な責任があるものではないが、中国では極めてインパクト大きく報じられた。
それにより、いわゆるスマートドライビングという呼称の使用が制限され、「アシスト」を必ず打ち出さなければならなくなった。
危険な時に本当に止まる
そうした背景のもと、今の中国では華やかな“AI自動運転”ではなく、「危険なときに本当に止まれるか」という原点に立ち返る、ルールベースな安全機能に注目が集まった。
「AIがどれだけ進化しても、止まれなければ意味がない」──。
そんなユーザー心理の変化を受けて、各社は相次いでAEB性能の強化と実績の“見える化”を始めたのだろう。
AI一辺倒ではなく、必要な時に作動する命を守る機能、そのPRこそが今、中国ユーザーに求められている、とも言える。
ファーウェイの今回のPVはその傾向を可視化したものとして興味深い。
出典: https://weibo.com/7348572943/PydPmFSFF?pagetype=homefeed
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