世界各国を襲う大水害や異常な干ばつ。原因としては「地球温暖化」が上げられていますが、こと中国周辺ではその限りではないようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、中国が「クラウド・シーディング」を未曾有の規模で実施しているとするニュースを紹介。この習近平政権による「人工気象操作」が、アジア諸国の異常気象を引き起こしている可能性を指摘しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【中国】中国がアジア各地に水害と干ばつを引き起こした可能性
中国がアジア各地に水害と干ばつを引き起こした可能性
中国では、各地で豪雨による洪水や浸水被害が発生し、多くの人々の命が失われたり、多くの人々は避難を余儀なくされていたりと、深刻な事態になっています。どれほどの洪水なのかについて、以下、報道を一部引用します。
24日、中国南西部の貴州省を「30年に一度」という大洪水が襲いました。
榕江県では、街のそばを流れる川の水位が数日の集中豪雨で急上昇。あふれた水が街をのみ込んだのです。
「車が全部水に浸かっているわ。バイクはもう見えない」
ショッピングモールのアトリウムには、大量の水が。まるで滝のように流れ込みます。
「地下1階は水没しちゃったよ。うそみたい」
現地を襲った大雨は、まさかの事態も引き起こしました。
撮影者 「命拾いしたな。これはやばいぞ」
運転手 「消防に電話したけど、つながらない」
土砂崩れによって、高速道路の高架橋が崩落。1台のトラックが転落をまぬがれたものの、運転席部分が宙づり状態となり、ドライバーが閉じ込められてしまったのです。
その後、駆け付けた消防隊が運転手を救助。当局によると、この事故による死傷者の報告はないということです。
● 中国「30年に一度」の大洪水【スーパーJチャンネル】(2025年6月25日)
上記は貴州省での洪水の様子です。以下はチベットとネパールの国境での洪水の様子についての記事を一部引用します。
中国西部のチベット自治区とネパールの国境地帯で大規模な洪水が発生し、これまでに8人が死亡、29人が行方不明となっています。
中国国営の新華社通信によりますと、8日、大雨の影響でチベット自治区とネパールの国境地帯を流れる川が氾濫し、洪水が発生しました。
工事現場の作業員ら11人が行方不明となっています。
ネパール側では8人が死亡し、中国人6人を含む18人の行方が分からなくなっているとロイター通信が伝えました。
また、両国を結ぶ橋が流されたため貿易が滞っているということです。
● 中国とネパールの国境で洪水 8人死亡 29人行方不明(2025年7月9日)
この2件以外にも、「湖北省では豪雨が17の市と県を襲い、特に被害が深刻だったのが咸豊県の楽山鎮だった」「河北省や山東省など中国北部の一部地域でも、豪雨により道路が冠水し、車両が立ち往生する被害が出ている。さらに、南西部の四川省では豪雨に備え、1日にはおよそ3万人が事前に避難したと、四川省政府が発表した」と、各地で水害が発生しています。
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これほどまでに水害が発生すれば、経済的損失も甚大なものとなります。それについてはロイター通信が報道しています。以下、引用します。
中国応急管理省の報道官は15日の記者会見で、今年上半期に同国内で起きた自然災害について、直接的な経済損失が541億1,000万元(75億5,000万ドル)、被災者数を2,300万人超とする推計を示した。
最も甚大な被害をもたらした災害は、チベット自治区での大規模な地震、南西部での地滑り、南部での洪水などだった。
報道官によると、被災者のうち死者と行方不明者は計307人、自宅を離れて避難した人は62万人だった。
崩壊した家屋は前年同期比28.7%増の約2万9,600棟。被害を受けた農地は219万ヘクタールに及んだ。
ロイターの計算では、今年上半期の直接的な経済損失は前年同期よりも41.9%少ない。前年同期は洪水、干ばつ、猛暑により損失額が931億6,000万元となり、上半期としては2019年以降で最高だった。
● 中国、自然災害で上半期76億ドル損失 被災者2300万人超
台湾も毎年夏になると台風が直撃し、水害が発生しており、今年も例に漏れず、すでに二度台風の被害が出ており、死者も出ています。
一方で、日本は深刻な水不足です。政府による備蓄米放出で米不足がなんとか解消されてきた矢先に、深刻な農地での水不足です。それについて、以下、報道を一部引用します。
新潟県上越市では今月の降水量がわずか1ミリと、歴史的な渇水が続いています。新米の収穫を迎えるコメ農家からは悲鳴が上がっています。
本来この時期、水を豊富にたたえている水田が、白く乾いてひび割れてしまっています。
コメ農家 太田修二さん 「ここもひどい。完全に20センチ以上ひびが入っています」
一体なぜ、こんな状態になったのでしょうか?
上越市では、今年の梅雨の降水量は平年の2割ほどで、7月に入ってからはわずか1ミリと歴史的渇水に見舞われています。
上越市は15日、31年ぶりとなる「渇水対策本部」を設置。およそ4万6,000世帯に対し、普段の40%もの節水を求めています。
19日、上越市では最高気温34.2℃と真夏日に。手元の温度計では36℃でした。
連日の暑さに加え、渇水がコメどころ新潟の銘柄米にも大きな影響を及ぼしています。
太田さん 「元気な稲は展開している。もう水分がなくて枯れてくると、こういうふうにロール状というか巻いてしまうんですよ」
ここでは雨水や湧き水を水田に引いていますが、生育調整のため一度水を抜いたところ、雨が降らずにこの状態になりました。
「今、穂を一生懸命この辺から作っている時。本当は足がついて、水がじわっと染み出るような水分が実は欲しいところなんですけど、全く足跡もつきません」
新潟県では、おととしにも梅雨明けと同時に雨が降らない日が続き、農作物にも大きな影響が出ました。今回は。
「今後、1カ月以上雨がなければ、ほぼ2年前と同じような状況になってしまうかな。(収穫量が)多分半分とか5割減ぐらいになるんじゃないかと」
今回の水不足が新米の価格に影響を与える恐れもあります。
● 雨が降らない…新潟・上越市は7月降水量わずか1ミリ 水田ひび割れ、コメがピンチ【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年7月20日)
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洪水の発生は地球温暖化が原因だという説もあり、氷河の水解けの影響を直接に受けるパキスタン政府はかつて、「この被害は地球温暖化を原因とした気候変動によるものだ」と言い、「地球をあたたかくしてきた温室効果ガスを、世界全体の1%しか出していないパキスタンが、このような被害にあうのは不平等だ」と言ったことがありました。
地球温暖化については未知な部分があるので、さておきますが、それにしても水害が頻繁に発生するようになっていることは確かです。
その一因として、中国の「クラウド・シーデイング」、つまり人工的に気象を操作するシステムを挙げる研究者もいます。これは雲の中に雨粒の種となるヨウ化銀をばらまき、周囲の小さな水の粒を集めて大きな雨粒に成長させ、雨を降らせるというものです。
中国はこれを未曾有の規模で実施しており、これが中国周辺に大雨を降らせたり、干ばつを起こすなど、異常気象の原因だとも言われているのです。
その真偽はわかりませんが、人々の暮らしを守るためにも、世界各国が結束しなければならない状況にもかかわらず、ロシアのウクライナ侵攻以後、逆に世界はだんだんと対立し、トランプ大統領の登場によってさらに対立が生まれています。
しかし、地球環境を守るためにできることを早急に実行しなければ、被害はさらに広がるのではないでしょうか。
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※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2025年7月23日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。
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