EU諸国もウクライナの「様子見」を決め込む8月
ゼレンスキー大統領の大統領令の乱発は、EU入りを協議していたEU諸国にとっては目を瞑っておけるレベルの要素ではないらしく、“8月はバカンス”という点も利用して、加盟交渉についての協議をストップさせ、可能性が高まったと思われるウクライナの内部崩壊のネガティブな影響を避けるために、ウクライナと距離を取ることにしたようですが、その“様子見”が行われるのも、8月なのだそうです。
通常8月はOff monthのはずなのですが(国連事務総長年次レポートを執筆しなくてはならない国連事務局職員を除けば)、複数の紛争案件が並行してヒートアップしてきており、その趨勢が8月に見えてくるとの分析がなされたため、紛争まわりの専門家たち・実務家たちはいつでもon callの状態に置かれることになります。
私が携わるMultilateral Mediation Initiativeも同様で、休暇は取っても、有事の際には短時間でon dutyにできるようにしなくてはならないことになりました。
今年の夏は、日本はもちろん、欧州やアメリカでも酷暑となっておりますが、国際安全保障環境もどうも非常に“熱い”夏になりそうです。
取りとめのない内容になったかもしれませんが、以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。
(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2025年8月1日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録下さい)
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