半人前の進次郎でも“チンピラ右翼”高市でも無理。ベテラン政治ウォッチャーたちの多くが期待を寄せる自民を救う総裁候補の名は?

th20250930
 

直近の衆参両選挙で議席を大幅に減らし、歴史的な危機にあると言っても過言ではない自民党。10月4日の総裁選に向け5人の候補全陣営はラストスパートに入っていますが、果たして誰が同党の救世主となりうるのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、「2強」と目される小泉進次郎、高市早苗両氏では自民党を救えないとしてその根拠を明示。さらに多くの政治ウオッチャーたちが林芳正氏の「決選投票進出」に期待を寄せている理由を解説しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:小泉◎、高市○、林▲か、自民党総裁選/しかし、まずは連立組換えという難題が立ちはだかる

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

本命は進次郎、対抗が高市、穴は林。歴史的危機に直面した自民を救えるのは誰か

10月4日の自民党総裁選は、大方の見方は小泉進次郎が本命、高市早苗が対抗、林芳正が穴、というところで、その通りに進めば、高市は決選投票に残っても小泉に敗れ、1年前と同様、涙を飲むことになりそうだ。

自民党のベテラン秘書氏に訊くと、

「そもそも小泉と高市が中心の争いになるというのが、一般世論調査の人気投票的な結果の反映で、軽々しいというか、上滑っている話です。

自民党は93年に細川護熙さんに政権を明け渡して以来、単独では政権を取れなくなった。94年には社会党委員長を首相に担ぐという奇策で政権につき、それをステップに自社さの枠組みの上で橋本龍太郎首相を実現したが、98年参院選で大敗。

小渕恵三政権に変わっても政局運営に行き詰まり、99年に自自公、自保公を経て自公になり、(民主党政権期間を挟んで)25年間やってきて、今回、自公だけでは衆参とも過半数が確保できないという、四半世紀ぶりに訪れてきたいわば歴史的・構造的危機に直面した。

この危機を突破して救世主になりうるのは誰かという総裁選でしょう、今回は。それなのにねえ……」

と憤慨しきりなのである。

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