「からっぽ」で「軽い」という最強の「進次郎神輿」
私自身は「進次郎ファン」でも「アンチ進次郎」でもありません。そもそも、現在のような名前だけの「自由民主党」がどうなろうと知ったことではないのです。
滅びるものは滅びれば良い。いわゆる「55年体制」などという戦後の遺物には、さっさとご退場いただきたい。
親父の小泉信一郎氏が「自民党をぶっ壊す!」と宣言して総理大臣になったのですから、息子の進次郎さんが本当に自民党をぶっ壊してくれれば、それは本望でしょう。
親の夢を息子がかなえる。
ロマン溢れる浪花節。
進次郎さんは、世にも希なる「親孝行息子」です。
政治向きの話を棚上げにすれば、キャラクターとしての進次郎さんは大変に「興味深い」のです。とにかく笑えます。とにかく楽しめます。
彼が「トートロジー」を駆使することから、中身が無い「からっぽ」な人と評する人が少なくありません。
私は彼が「からっぽ」な人だとは思っていませんが、かくも「からっぽ」であるかのように見える人が、政治的なアイコンとして珍重される現象そのものが、いかにも日本的でもあり、現代風でもあると感心しているのです。
「担ぐ神輿は軽い方が良い」などという言葉があるように、総理大臣に限らず、日本では上に立つものは「軽い」方が良いのです。
部下の言うことは何でも「オウ、オウ」とうなずいて聞き、部下が上げて来た書類には片端から「めくら判(編註:今日の人権意識に照らして不適切と思われる表現がありますが、取り扱っているテーマや文脈から差別意図はないものと判断し原文を尊重しました)」を押す、そんな大臣が、省内の評判も良く、しばしば「名大臣」と称えられたりします。
ですから、「からっぽ」で「軽い」(と思われている)進次郎さんは、日本の伝統から言えば、まさに理想的な上司、あるいは君主ということになるのです。
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