さらに「学校卒業後は一般就労や福祉就労を目指し、社会に出たものの、自宅と仕事場の往復の毎日で、余暇時間を友達と出かけたり、文化やスポーツ、好きなことを自由に選択して学べるようになっているだろうか」と続き、教育の権利を差別なく、機会の均等に向けた社会作りについて、前述の3つの話題提供で議論を深める、との内容。
文科省の星川室長から施策の紹介と展開、志村先生からは愛知県春日井市での集合型で学ぶ実践が紹介され、私の説明となる。
それぞれの切り口から「卒業後の学び」の具体を示す。
卒業後、に焦点を当てたシンポジウムの趣旨は、25日のイベントにも通底する。
ここでは重症心身障がい者を対象とした催しであり、各地での実践報告や模擬講義が行われる。
模擬講義では、みんなの大学校が日頃、オンラインで行っている講義「音楽でつながろう」を公開で行う。いつものように私が案内し、ピアノコーラスグループ、Psalm(サーム)の演奏と参加者との合奏で、音楽でつながる体験をしてもらう。
さらに私が話すテーマは「誰もが学ぶための、仕組みづくりと工夫」。
これまでの学びの実践で大切にしてきたこと、続ける中で分かったことを整理しながら、文科省の委託研究での成果を受けて、今年度初めて厚生労働省が展開する生活介護事業での「学び」のモデル作成事業を説明する。
生活介護事業という介護給付の中で学びを定着させ、その学びが当事者にとって、有意なものであるために、どのような工夫が必要だろうか。
厚労省での学び、という文脈も目新しく、今秋から関係者に説明しはじめた私たち、みんなの大学校のチームは、新しい反応との出会いを続けている。
厚労省が学びを推進することへの戸惑いや、今後のモデル事業の展開の予想など、新しい議論も始まる。
これもまた秋の学会と同じく、新しい発見の連続であり、将来の実りに向けての第一歩だと考えると、楽しくなってくる。
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