なぜ駄目なのか。1つは、国のリーダーがワークライフバランスを考えないで働きますと、総裁選の後に全国ネットで発言する影響力を考えていないから。
2つ目は、国会議員は1人では仕事ができないから。わたしは以前、当時議員だった音喜多さんの事務所や、他の議員事務所に行ったことがありますが。そこには必ず法案政策担当の専門家がいました。秘書も何人かいて、地元と東京に事務所があり、事務員さんもいる。
議員が自宅で深夜まで寝食を忘れて働くのは構いませんが、事務所で作業をする場合、1人では何もできませんよね。法案を作成するのにスタッフとブレストしたり、草案を書いてもらったり。パソコンも打てない高齢議員だっているのに、「ワークライフバランスを考えず~」なんて公で言っては駄目でしょう。
言うなら「私は寝食を忘れて働きますが、スタッフの皆さんはワークライフバランスをきちんと守ってくださいね」と笑顔で付け加えるべきだったんです。わたしはこの発言を進次郎が言おうが石破さんが言おうがキッパリと批判します。
同様に、士業事務所でも中間管理職になると残業手当が付かなくなりますよね。マネージャーに昇進させる理由は、どれだけ働かせてもコストが増えないからなんてこともあります。でも、中間管理職の仕事は、上から言われたことを、全て丸投げで下に振ることではありません。
もし質問者さんの会社の社長が「うちは経営がきついから、みんな必死に働いてください。ワークライフバランスなんて言っている場合ではありません」と言ったとしても、昔みたいに部下に耐えてと強要するのは難しい。上から無茶を言われても、一度自分が受け止めてあげることが重要です。
あと「自分が一番尊敬できる上司の真似をする」のも一つの手ですね。わたしがあの上司は良かったと思う人の特徴は、「仕事しているアピールをしない人」です。「俺はこれだけやっているんだ」と自慢する上司にまともな人はいません。
もう一人は「何か困っていることない?」とよく声をかけてくれた人。その人は特別評価が高かったわけではありませんが、今でも良い上司だったなと心に残っています。
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