三島由紀夫とともに自決した森田必勝の実兄が、アポ無しで来た満島真之助に絶句した驚きの理由

 

2014年11月16日、四日市で若松孝二監督の映画『11・25自決の日─三島由紀夫と若者たち』が上映された。

三島役が井浦新、必勝役が満島真之助、そして三島夫人役が寺島しのぶ。

若松は「事件について調べたり、予備知識を入れる必要はない。先入観を持ってもらっては困る」と言ったが、満島はすべて調べ、アポイントなしに森田家を訪ねた。

幸い、兄の治が在宅していたので、必勝役をやることになった者です、と名乗った。当時はまったくの無名で、ウサン臭いと思われたのか、返答がない。

実は兄は会った瞬間、弟が帰ってきたと衝撃を受けて、声が出なかったのだという。

実は、愛国の烈士として森田家を訪ねて来る若者はずいぶんいる。

しかし、「弟が帰ってきた!」とハッとなったのは満島だけだった。

早稲田大学で必勝を民族運動に誘ったのは、新右翼の一水会を立ち上げた鈴木邦男である。

その鈴木が兄に、「生きていたらかなりの年になりますよね」と言ったら、兄は即座に返した。

「いや、弟は今でも25歳のままです」

55年経っても25歳なのだ。

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image by: ANP scans 8ANP 222), CC BY-SA 3.0 NL, ウィキメディア・コモンズ経由で

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