浜崎あゆみがインスタへの投稿で破った「緘口令」
他のライブやイベントの公演中止の発表は、まるでどこからか緘口令(かんこうれい)でも敷かれているかのごとく「やむをえない事情」や「不可抗力の事情」と説明するだけでしたが、浜崎あゆみさんは自身のインスタグラムに自身の言葉で、公演を楽しみにしていたファンへの思いを綴りました。そして、そこからは、いろいろな背景が読み取れました。
11月28日、自身のインスタグラムで「上海公演に関しまして、非常に苦しいお知らせをしなければならない事をお許し下さい」と切り出した浜崎さんは、次のように続けました。
私達は、これまでの公演と同じように日本と中国のクルー総勢200名で協力し合い、5日間かけて上海のステージを本日組み終えましたが、午前に急遽公演中止の要請を受けました。
そして、「自分の知識が無い部分へ口出しするつもりはありません」と、暗に政治方面には触れないと前置きした上で、自分の思いを綴ったのです。
ただただ、浜崎あゆみのステージの為に尽力して下さった約100名にも及ぶ中国スタッフ、日本から共に海を渡って来た同じく100名に及ぶスタッフ、ダンサー、バンドメンバーに本番を演らせてあげられなかったことが申し訳なく、そして何よりは、中国全土や日本はもとより、その他様々な国から集まってくれていた1万4千人のTA(Team Ayu=ファン)に直接会って謝罪する機会もないまま、このステージをただ解体しなければならない事が今はまだ信じられず、言葉になりません。申し訳ありません。
最後は「まとまらない想いのなか、自分に出来ることは微塵もないのかと考え続けていますが、現状はこのご報告しかない事をお許しください」と結んだ浜崎さんでしたが、その後、その「自分に出来ること」は歌うことしかないと気づき、無観客の会場で1曲目からアンコールまで、全員で予定していた通りのステージを行なったのです。このステージの様子は、入場できなかった1万4,000人のファンに向けて、後日公開するそうです。
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この浜崎あゆみさんの決意と行動は、ファンだけでなく多くの人々の胸を打ちました。しかし、いくら浜崎さんが立派な対応をとったからと言って、高市首相の軽率なひと言がもたらしてしまった数えきれないほどの被害と人々の心の傷は、決して元には戻らないのです。
…そんなわけで、「不可抗力の事情」の「不可抗力」とは「絶対に逆らえない」という意味であり、浜崎あゆみさんの「急遽公演中止の要請を受けました」という言葉と合わせて考えれば「絶対に逆らえない相手から公演中止の要請を受けた」ということになります。そして、この「公演中止の要請」が間に合わなかったケースに対しては、11月28日の大槻マキさんのステージのように「強制終了」させられていたのです。
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