もともとたいした信念などなかった維新離党3人組
維新の吉村洋文代表は3人の自民会派入りについて強い口調でこう語っていた。
「除名した場合は、議員辞職するという誓約書を3名とも公認のときに出している。本来なら、議員辞職をして議席を維新に返すのが筋だ」
だがその後の12月1日、自民党幹部と会談した後のぶら下がり会見では「(鈴木)幹事長からもっと丁寧に話をすればよかったとの話があった。それ以上、私からコメントすることはありません」と慎重な姿勢に転じた。
隣に立つ鈴木幹事長らに気を遣っているのがありありと感じ取れたが、本心は穏やかでなかっただろう。「党の名誉を傷つける行為にあたる」として除名した者たちが、連立政権の枠内に入ってきたのである。
斉木氏らは、副首都構想や自民党との連携を嫌って離党を決断したはずだ。その考えを貫くなら、自維連立の一角に入り込むことなどできるはずがない。もともとたいした信念などなかったと考えるほかないだろう。
いま、高市政権の高い支持率をあてこんで来年1月の通常国会冒頭にも衆院を解散するのではないかという説が永田町を飛び交っている。一気に自民党単独過半数を達成するのが狙いだ。そうなったら、全ての前提が変わる。
維新を離反した3人の自民会派入りは、自民が維新を軽んじているのではないかという疑いを抱かせる。維新も、斉木氏ら3人も、自民が当面の国会を乗り切るための手駒として使われるだけとさえ思えてくる。維新は“使い捨て”の憂き目にあわないよう、今から心しておかねばならないのではないか。
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