本人が否定する「高市氏は天理教の信者」の情報源
実は、本人は否定し続けていますが、高市首相は天理教の信者だと、これまで何度も報じられて来たのです。そして、その情報源はと言うと、高市首相が莫大な支出をしていた「天理時報社」が印刷している天理教の機関紙『天理時報』なのです。
たとえば、2006年9月に第1次安倍政権が発足した際には「9月26日、安倍晋三氏を首相に新しい内閣が発足し、4人のようぼくが大臣に就任した」という記事が掲載されました。「ようぼく」とは天理教で「信者」を意味する用語です。そして、当時の柳澤伯夫厚生労働大臣、甘利明経済産業大臣、久間章生防衛庁長官と並んで、高市早苗内閣府特命大臣の名前が挙げられていたのです。ちなみに、高市首相については次のように書かれています。
内閣府特命大臣となった高市早苗さん(45歳)は、本部直属大阪分教会(東大阪市)のようぼく。松下政経塾で学んでいたときに、研修の一環として親里に来訪。政治活動中ににをいがけが掛かり、平成15年、おさづけの理を拝戴。近年、夫の山本拓衆議院議員とお節会にも帰参している。
「にをいがけ(匂い掛け)」とは「親神様の教えに共感して信心すること」、「おさずけの理」とは「信者としての資格を得るために本部で教理(天理教の教え)を9回受講すること」だそうです。
そして、この少し後の2006年10月6日号の『天理時報』には、「天理教平和の会」の当時の長谷川俊夫会長が、天理教信者である当時の閣僚6人に「憲法9条を守るように」との書簡を送ったと書かれています。こちらの記事でも柳澤伯夫、甘利明、久間章生、高市早苗の4人の閣僚名が列記されているだけでなく、新たに伊吹文明文部科学大臣、長勢甚遠法務大臣の2人が「別席運び中」と明記されています。「別席運び中」とは「おさずけの理を受講中」という意味だそうです。
教団側がここまでハッキリと「ようぼく(信者)」と何度も機関紙に明記しているのに、それを否定し続ける高市首相。それなら天理教側に「嘘を書くな」と抗議すれば良いのに、抗議どころか昨年1年間で約5,000万円もの仕事を発注しているのです。これじゃあ言っていることとやっていることがアベコベだった安倍晋三元首相そのものです。
さて、安倍晋三元首相と言えば、約9億5,000万円の国有地を8億円も値引きしたタダ同然の金額で、妻の安倍昭恵氏が名誉校長に名を挙げていた学校法人に払い下げた「森友学園問題」が未解明のままですが、サスガは「安倍元首相の後継者」を自称する高市首相です。あまり大きく報じられなかったので、お忘れの人も多いかもしれませんが、2年前の2023年に「第二の森友学園問題」の中心人物として疑惑の渦中にいたのです。
どんな疑惑だったのかと言うと、当時、奈良県天理市内で、同市を含む10の自治体が共同でつくる「山辺・県北西部広域環境衛生組合」によって、新しいゴミ処理施設の建設が進められていました。で、その施設の建設地が、天理教の所有する土地だったのです。この土地の評価額は約4億6,000万円でしたが、こうした土地を公共事業のために賃貸契約する場合、一般的な利回りは3.5%と言われています。しかし、天理教側が試算した利回りは約5割増しの5%で、それを市が採択したのです。
市はこの土地を60年契約で天理教から借りることにしたのですが、そうすると60年間の賃料は計14億円、つまり土地代の3倍以上にも上るのです。普通に考えたら、約4億6,000万円で買えば良い話ですが、地元の住民らの「ゴミ処理施設を恒久化したくない」という強い要望によって、多少は総額が高くなっても賃貸にすべきとの結論に至ったと言います。ですから、賃貸契約になったことは問題ではありません。問題なのは、どうして一般的な3.5%の利回りではなく、5割も上乗せした5%という利回りで契約したのか?…という点なのです。
この記事の著者・きっこさんのメルマガ









