「裏庭」さえも失うことになりかねないアメリカ
この地域と言えば、かつてのキューバ危機の舞台にもなり、米ロが核戦争一歩手前の危機に至った事案として挙げられていますが、今回のアメリカによるベネズエラへの一方的な圧力と武力行使の可能性への言及は、ロシアや中国、イランなどの反米勢力(地域外)がベネズエラ側について、アメリカと対峙するという危険な事態を作り出しています。
もし、偶発的な事態が起きた場合、特にアメリカ軍がベネズエラの船舶などに攻撃を加えた場合などには、一気に戦争が勃発し、世界を二分するような戦いが繰り広げられる危険性が高まりますが、その場合、アメリカは裏庭さえも失うことになるかもしれません。非常に懸念しておりますが、とんでもないことにならないことを祈るばかりです。
2025年ももうあと数日となりました。年末年始に何か大変なことが起きるのではないかという不穏な情報が入ってくるのはいつものことなのですが、ongoingな大戦争が年越しをし、タイとカンボジアの紛争再発の火種がくすぶり、そしてアメリカがベネズエラに手出ししそうな状況に直面している今、いつコントロール不能な状況が表出することになるか、とても懸念をしつつ、いつでも対応できるようにon-callの状態が続きそうです。
直ぐに大戦争になるようなことはないと考えますので、しばらくはお休みいただけるかと思いますが、年末年始のお休み後は、変わりゆく世界に私たちは備えておかなくてはならないと考えています。
皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。
以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。
(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2025年12月26日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録下さい)
この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ
image by: The White House - Home | Facebook








