「楽な選択」がすべてを変える危険性。習慣と経営に潜む“下位変換”のワナ

 

多くの人は「情報」を得ること、つまり、その本に書かれた内容を手に入れることが読書の目的だと思っている。それは読書がもたらす恩恵のほんの一部でしかない。実はそれ以上にもっと大切な目的が読書にはある。

それは内容によってではなく読書という経験によって心を育てることだ。

読んでいるときに情景を浮かべたり、読む手を止めて思想に耽ってみたり、感じたことを書き出してみたり、本を閉じて本の手触りを噛み締めたり、途中で戻って読み返してみたり、そういった思考の旅に出ているときに心は育つ。

そして自分の意思がなければ読み進めることも、情景を浮かべることもできないという書籍が持つ強制力によって、あなたの心は否応なく鍛えられる。

「よき習慣」

というのはいつだって上位変換だ。

別の言い方をすれば、よりよい未来のために、今まで以上に面倒だったり苦痛を感じたりすることや苦手なことに挑戦しなければならないことを意味する。

「大変な思いはするけれども、ちょっとでもよくなるならそっちの方がいいでしょ」と考える人でなければ、自分が考えもしなかった素晴らしい未来を経験することなどできない。

あなたが何かを変えたいと思ったとき、いつも上位変換をする人なら安心していい。

僕が、「本を読んで欲しい」と伝えたとき、「自分は今までマンガしか読んでこなかったけど、ちょっと本にも挑戦してみるか」と自然と考える人だ。

その姿勢は常にあなたを、自らを鍛えるベクトルへと運んでいくだろう。でもそれによってよき未来がやってくるのだ。

「本読むのが大切なのはわかったけど、自分はマンガしか読んだことがないから、ほとんど効果が変わらないんならそっちの方がいいなぁ」と自然と考えてしまう人は、その考え方の癖を変えた方がいい。

下位変換を繰り返しても、驚くような素晴らしい未来はやってこない。

というわけで今週の一言。

「どうせ習慣を変えるんだったら、ちょっとしんどいけどこっちの方がいいに決まってるんだから頑張ってみよう」

そういう考え方の癖を持つ人であれ。

こんな話をするとまた質問が来そう。

「先生、自分はKindleを使ってるんですけど、紙の本じゃなきゃダメですか?」とかね(笑)。

おそらく僕の答えはわかったでしょ。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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