首相が制定に執念を燃やす「スパイ防止法」という統一教会の悲願
中田氏は、日本を「エバ国」、韓国を「アダム国」とし、植民地支配の贖罪のために、日本が韓国にお金を貢ぐ必要があるという統一教会の教義を説明。安倍元首相の国家観を受け継ぐ高市氏としては、統一教会の幹部と安倍氏が首相公邸で懇談し、その後、教団が名称変更を文科省に許された経緯について、徹底検証するべきではないかと指摘した。そのうえで、さらなる疑問をぶつけてゆく。
中田氏 「統一教会について調べていないのですか」
高市氏 「すいません、勉強不足でしたね。関係を持たないようにするというレベルの知識だけしかありませんでした」
中田氏 「高市さんって経済安全保障とか徹底的に調べる人なのに、敬愛する安倍さんの死に関わるこの教団について一切、リサーチしなかったのは何か原因があるのですか」
高市氏 「ないです。いっぱいいっぱいです」
中田氏 「教祖の名前はご存じですか」
高市氏 「…」
中田氏 「文鮮明という方で、現在のトップは誰かご存じですか。韓鶴子という…」
高市氏 「ああ、あの、今。はい、まさに。“つる子”と言っちゃだめなんです
よね」
自分と教団を切り離したい一念であろうが、こうした返答ではかえって疑惑が深まるばかりだ。
むろん教団としては、「天の望み」どおり首相の座についた高市氏への期待感は高まる一方だろう。高市首相は「スパイ防止法」の制定に執念を燃やしているが、それは統一教会の“悲願”でもある。
安倍晋三氏の祖父、岸信介元首相が旗振り役となって1985年、「スパイ防止法」の関連法案を国会に提出した。人権侵害を怖れる世論や野党の反発を受けて廃案になったが、その後も、統一教会と“一心同体”の勝共連合が自民党の保守系議員とともに制定運動を継続してきた。
高市氏は昨年5月、党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会の会長として、スパイ防止法の導入などを当時の石破首相に提言している。維新との連立合意書にも、スパイ防止法の検討を2025年に開始し、速やかに法案を策定、成立させるとの条項を盛り込んだ。
インテリジェンスの大切さを説く高市氏が、この国の政治に介入する勢力について何ら情報を持ち合わせないと言うのは、いかにも不自然だし、無理がある。
高市氏はこれまで、真相がうやむやにされたままの自民党と統一教会との関係について「再調査」するかどうかをメディアで質問されたさい、否定的な態度をとってきた。しかし、今回、韓国メディアによって、当事者が作成した有力資料の存在が明らかになり、自民党への疑惑がさらに深まった以上、首相である高市氏が知らぬ存ぜぬではすまされない。
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