「検索で上位なら信頼できる」は幻想。「給湯器交換」業界で進む“広告費回収”という帳尻合わせの悪質な構図

 

必ずしも一致しない「検索結果」と現場での実態や取引の健全性

もちろん、広告自体が悪いわけではない。しかし、広告費を大量に投じなければ集客できない構造は、そのコストをどこかで回収しなければ成り立たない。

結果として現場の工事費、協力会社への支払条件、価格や契約内容の調整といった部分に無理が生じやすくなる。

検索画面の「上に出ているかどうか」と、現場での実態や取引の健全性は必ずしも一致しないのだ。

利益を確保するために、どこかで帳尻を合わせる必要が生じる。

その結果、現場を担う施工業者や協力会社への負担が増すケースがすでに目立つようになって来ている。

工事単価の引き下げ、事後的な減額、理由の説明がない支払調整──表に出にくいこれらの調整は、現場側にとっては死活問題である。

こうした構造は給湯器交換業界だけの話ではない。

家電量販店においても今年のケースだけ見ても、ヨドバシカメラやビッグカメラがプライベートブランド製品の製造を委託する下請け業者に不当に代金を減額して公正取引委員会に下請法違反で勧告を受けたこともある。

下請代金支払遅延等防止法では、「下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金を減額してはならない」と明確に定められている。

こうした実態を踏まえ、現在では家電量販店に限らず、ネット集客を主軸とする給湯器交換業者に関しても、すでに取引の実態や契約運用の在り方について関係機関が関心を示し、事前的な情報収集やヒアリングが行われているとの見方も業界内では出始めている。

そして、すでに問題視されているケースの中には、契約関係が現に存在し、解約通知や合意解消がなされていない状態にもかかわらず、説明や協議を伴わないまま、事実上の取引停止や対応の先送りが行われている事例もある。

こうした対応は、判断を放置する「不作為」によって問題を先送りする構造を示している。役員や管理職が自らの立場を優先するあまり、調整や指導を行わない結果、現場や取引先に混乱が生じているという。

次回以降は、当事者への取材や関連資料の検証を通じて、その具体的な事例につき取り上げていくつもりだ。

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