神谷代表の口から飛び出した「なりふり構わぬ煽り発言」
だが、藤本氏の高市礼賛は参政党の方針とかけ離れたものではない。参政党は公式TikTokなどで「高市政権を応援します」「高市さんの考え方に共感します」などと発信してきた。高市政権支持を打ち出すことで、昨年の参院選で奪い取った保守票の自民回帰を防ぐ作戦を展開してきたのである。
だが、いざ総選挙という段になって、高市支持と参政党への投票呼びかけという矛盾の解消に迫られた。そこで「高市支持なら参政党へ」と街頭演説で呼びかける無理筋の戦術に切り替えたのだが、これでは今一つ聴衆が盛り上がらない。そしてついに、神谷代表から、なりふり構わぬ煽り発言が飛び出した。
「高市さんのあの人当たりの良いキャラに乗せられて自民党に投票したら後悔しますよ!」「自民は単独過半数を取るつもりでいますよ。そんなことはさせないぞ!」
神谷代表は高市路線への共感を示しながらも、自民党に「ガチンコ勝負」を挑む戦略を選んだ。木原稔氏(官房長官)が出馬する熊本1区に山口誠太郎氏を立て、黄川田仁志氏(内閣府特命大臣)の埼玉3区にも中村なおこ氏を擁立するなど、高市首相の側近にも容赦なく「刺客」を送り込んだ。
「日本を動かす政権の一角にしっかりと参政党を入れていこう」。神谷代表は27日、JR東京駅前での第一声で、そう聴衆に呼びかけた。衆院で目標とする25~30議席を獲得し、連立政権に加わりたいということか。福井県知事選で手ごたえをつかみ、鼻息が荒い。
現時点で各メディアが伝える選挙情勢は、自民・維新で過半数を上まわり、政権を維持するとの見方が大勢だ。やや下降気味とはいえ高市内閣の支持率が高水準を維持しているからだろう。
しかし、高市人気がそのまま票に結びつくとは限らない。国民民主党、参政党、日本保守党などに保守票が分散する流れは、高市首相でも押しとどめるのは難しい。連立を組む日本維新の会でさえ、選挙協力ができず、大阪を中心に80をこえる選挙区で競合している。同質の支持層を食い合い、味方が味方でないのが、この選挙の過酷な現実だ。
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image by: X(@神谷宗幣【参政党】)








