「経営コンサルタントの会社に転職したいのですが、やめたほうがいいでしょうか」そんなお悩みが世界的コンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんは自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で、AI時代における経営コンサルタントという職業の将来像を整理しつつ、キャリア選択において何が問われているのかを考えています。
25歳です。前からの夢で経営コンサルタントの会社に転職したいと考えています。AIが進化する今、やめておいたほうがいいのでしょうか。
Question

25歳です。国立大学の工学部卒業でITベンチャーに入りましたが、前からの夢で経営コンサルタントの会社に転職したいと考えています。家が商売をやっていることもあり、経営への関心がもともと高いためです。ただ、AIが急速に進化しており、マッキンゼーやBCGなどでも新人コンサルタントの扱いに困り始めているような記事も見ます。やめておいたほうがいいのでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。ご理解の通り、コンサルティング会社は戦々恐々の状況です。
正直言って、今現在の生成AIのレベルでは、大した分析はできません。Deep Researchをやっても、注意して内容を精査しないとハルシネーションがあったり、甘い検討結果が出てきたりします。もちろん、「~~のDeep Researchをしたいので、最適なプロンプトを作成してください」と指示をし、作成されたプロンプトに手を加えたとしてもです。
したがって、本当に使えるわけではないのですが、本物と偽物の区別がつかないクライアント企業の場合は、高額のコンサルティングを受け入れなくなったり、減額要求をしてきたりします。
コンサルティング会社も過剰な分析をして理想論に走ったり、ジュニアなメンバーを必ず一定数アサインしてトレーニングの場に使ったり、課題が少なからずあるので適正化が必要です。
マッキンゼーではAIエージェントを2万5000体使っているという記事も最近ありましたが、そもそもAIエージェントをそのように数えるべきかということだけとっても、違和感を感じた人が多いのではないでしょうか。競合他社もこのアナウンスを批判しています。
要は今後の変革はやむなし、ということだと思います。
個々の経営コンサルタントとして重要なことは問題把握・解決力、情報収集力、リーダーシップ、コミュニケーション力です。それで初めて、クライアント企業の問題点、構造的課題、取り得る戦略代替案、実行すべきアクションプラン、組織体制を提案し実行支援できます。
クライアントの経営者、経営幹部、事業部長などの課題認識を把握し、本音を引き出し、事業成長や経営改革へのビジョン、価値観、推進方針を踏まえて経営改革を大幅に加速することが本当の価値です。
この意味で、経営コンサルタントの本質的な仕事、最重要な仕事はなくなりませんが、データ収集・分析、ベストプラクティス事例の収集・共有などをAIに置き換えていくことは間違いありません。
クライアントのキーパーソンの一部をインタビューし、一部のデータを入手してそこから組織全体の課題を整理し、成長機会を抽出することが経験ある経営コンサルタントのお家芸でしたが、今後はAIで経営幹部全員、中間管理職全員のインタビューをし、課題認識を整理することは費用もかからず、ごく簡単かつ的確に整理できるようになります。データも社内に存在する全データを把握し、リアルタイムで追加分析することも容易にできるようになります。
経営コンサルティングを始める際には、AIによる幹部インタビューと社内システム・データベースへの結合が当然になっていきます。そのようなAI活用を徹底して進めているコンサルティング会社を選んでくださいね。そこでは、誰よりも使いこなし、どうすればさらに改善できるかPDCAを回し続けていれば、「AI時代の先端的経営コンサルタント」になれます。
切り捨てられる側にいるか、大飛躍するかはあなた次第、ということだと思います。
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