北朝鮮が“ロシア特需”で荒稼ぎ。兵士派遣が生む「死の収益」という残酷な構造

 

イム研究員は、現在の状況が続けば、北朝鮮は2026年度以降、派兵だけでも毎年約5億6000万ドル(約892億8808万円)の収益を得る可能性があるという。もっとも、「実際に受け取ったと確認されている対価は、推計収益の4~19.6%にとどまる可能性が高い」とも指摘している。その理由として、「衛星などで確認できる現物取引に限られているため」であり、「実際の対価の多くは衛星では確認しにくい軍事技術や精密部品、素材などの形で提供された、または今後提供される可能性が高い」と分析している。

このような「死の代償」や「殺人兵器の輸出」で得られる金額がいかほどのものであるかを判断する材料として、中朝貿易額を見てみよう。中国税関総署が発表した国・地域別の貿易統計(ドル建て)によると、中国と北朝鮮の2025年の輸出入総額は27億3487万ドル(約4300億円)で、これは2024年比で25.5%増となった。

具体的には、中国から北朝鮮への輸出は25.2%増の22億9469万ドル、輸入は6.9%増の4億4018万ドルであり、北朝鮮からの主な輸入品は「かつら」などであった。北朝鮮にとって、「貿易外収入」ともいえる「派兵(死の代償)」による外貨収入が、いかに莫大なものであるかが理解できるだろう。

宮塚コリア研究所 代表 宮塚利雄

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