●日本の学生を奨学金地獄に堕とす
親の給料が上がらないのに、大学の授業料だけが値上がりしたため、学生たちは厳しい経済生活を強いられるようになりました。
奨学金に救いを求める者も激増します。奨学金は苦学生たちにとっては最後の頼みの綱です。
が、こともあろうに、小泉内閣はこの奨学金にも改悪を加えたのです。
昨今、クローズアップされた社会問題として学生の奨学金ローンがあります。
この学費ローン問題も、小泉内閣が導火線となっているのです。
奨学金ローン問題というのは、「日本の学生の多くが有利子の奨学金を利用しており、これが大きな負担になっている」というものです。
この「有利子の奨学金」というのは、奨学金とは名ばかりで、実際はローンと変わらないのであす。どんな状況であろうと必ず返済をしなければならないし、返済しなければ法的処置を講じられます。実質的には借金と同じです。
この奨学金ローン問題の発端は、小泉内閣が行なった奨学金の改悪が発端となっています。
小泉内閣は奨学金を取り扱っていた政府機関である日本育英会を2004年に独立行政法人化し「日本学生機構」としたのです。
前にも述べましたように、独立行政法人というのは、政府の庇護から離れ原則として独立運営しなければならないのです。国は、一定の補助はしますがそれ以上の面倒は見ないということです。
そのため、日本学生機構は、返還無しや無利子の奨学金を絞り、有利子の奨学金を激増させることになりました。
小泉内閣初年度の有利子奨学生は33万人だったのですが、小泉内閣最終年の2006年には58万人にまで達しています。この流れはそのまま続き、2013年には100万人以上にまで増加しているのです。たった10年ちょっとの間に3倍近くに膨れ上がっているのです。
また小泉内閣は、最終年の2006年には有利子奨学金の利息の上限を3%以上にするという鬼のような決定を行なっています。それまでは、奨学金の利息は3%の上限が定められていたのですが、それを廃止したのです。
この上限3%の廃止により、民間金融機関の参入をもくろんでいたわけです。
日本は低金利時代が続いているので、奨学金の利息が3%を超えることはありませんでしたが、場合によっては日本の学生たちは3%を超える高い利率で借金を背負わされる可能性もあったのです。
彼らは大学卒業時には、数百万円の借金を抱えていることになります。
しかも、小泉内閣当時は就職難でそう簡単には就職できませんでした。なので、就職もできないままに、借金だけが残っている、という卒業生も多々おり、これは大学の間で大きな問題となっていたのです。
この奨学金ローン問題は、昨今、国会でもたびたび取り上げられました。
そのため返還不要の奨学金や無利子貸し付けを増やしました。また少子化の影響などもあり、現在は有利子奨学生の数は60万人程度まで減っています。しかし、今でも学生たちの大きな負担になっていることは間違いないのです。
日本は少子化が進んでいて、就学人口も非常に減っています。その少ないはずの就学世代にさえ、まともに教育を受けさせられていないのです。
そしてその流れをつくったのは、竹中平蔵氏の構造改革なのです。
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image by: World Economic ForumCopyrigh World Economic Forum / Photo by Natalie Behring, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons









