持ちうる知識やスキルを総動員して完成させた新商品やサービスを、「これぞ完璧」と思うのは当然のことではあります。が、そこに慢心していてはいけないとするのは、戦略コンサルタントの中久保浩平さん。中久保さんは自身の無料メルマガ『ビジネス真実践』で、常に進み続けている世の中に「完璧」なものなどなく、そうした認識を持った人がさらに良いものを生み出せる、と力説しています。
完全でも不完全とできるか?
商売やビジネスにおいて完全なカタチなどありません。完璧なものなどありません。特に経営や商品開発、企画に携る人達にはこの認識が重要です。「この新商品はこれで完璧」というものが完成したとしても、それは、現時点で最高のモノが出来た、ということに過ぎません。「うちのサービスは業界でも一目置かれるクオリティだ。他所はみなうちを真似ている」という業界一のサービスであったとしても、それは、現時点でのことであり、やがて抜かれることもあります。要は
- これで十分
- これで完成
- これで完璧
- これが最高
という商品やサービスであってもそれ以上の改善余地を常に見出そうとすることが必要なのです。そうしたところから、業界内で凌ぎを削り、品質がドンドン上がったり、次から次と新しいものを生み出したりしていけるのです。それが、業界や会社、あるいは個人、それぞれの進化となります。消費者、お客様にとってのベネフィットへ繋がります。世に溢れている便利グッズなんて最たるものです。
たとえば、フライパンや鍋。ハンドル部分の取り外しが出来ることで、大中小、それぞれのフライパンや鍋に付替えが出来、なおかつ収納がしやすくなったものだったり、焦げ付かないコーティング加工にすることで、洗いやすくなったものだったり、1つのフライパンに間仕切りが施されていて一度で複数品の調理が出来るようになったり、女性にやさしい、軽いフライパンだったり、とまぁ、色々あります。
フライパンや鍋1つとっても「これで完全、完璧なもの」などありません。みんなが「いやこれは完璧だ」と感じているものであっても、「ここをもうちょっとこうしてみたら、もっと便利かも?」とか「この部分をあっちの素材に代えることができたらもっと軽量化できるかも?」みたいな部分が必ずどこかにあるのです。
その「どこか」を見つけることが進化し続けられるかどうかの別れ目になるのです。その「どこか」を見つけられる会社や人が常に成長して生き残り続けるのです。その為には「これでいい」「これで完璧」なんて絶対に思わないことです。