アメリカでは、毎年5月の最終月曜日がメモリアル・デーの祝日です。この日の定番の食べ物にホットドッグがありますが、今年は新型コロナの感染拡大の影響で売り上げに異変が起こっているようです。実は、例年より売り上げが好調なのだとか。ニューヨーク在住『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』著者のりばてぃさんが、その事情を伝えてくれます。
コロナ禍のアメリカで売り上げ急増中なのは…?
アメリカでは5月25日のメモリアル・デー(Memorial Day)を境に夏がはじまるというお話をしましたが、この日のお決まりの食べ物の1つがホットドックだ。2017年のNBCのニュースによると、アメリカではメモリアル・デーには1秒間に818個ものホットドックが食べられているという。へぇー、なんだかわからないけどさすがアメリカ!!という気もする。
ふと、新型コロナの感染拡大防止で、長らく外出規制・自粛が続いている今年は、社会的距離を取っているのでみんなで集まってBBQなどできないし、売上が下がっているのだろうか?と調べていたところ、なんとホットドックの売り上げが激増しているという。
経済誌アントレプレナーの5月22日付けの記事によると、3月半ば頃からホットドックの売り上げは高まり、対前年比で127%も増加。その後もホットドックの売り上げは好調を維持しているという。
● Hot Dog Sales Are Red-Hot. These Weiner Businesses are Giving Back.
理由は、ホットドックに入れるウィンナーは加工食品ということで長期間の保存が可能。肉が主成分なのでタンパク質は多く、調理も簡単。そのうえ、子ども達にも人気があるということで、自宅待機中に非常に好まれる食の選択肢なのだからだそうだ。
ホットドックのウィンナー市場は、大手の全国規模のブランドが市場全体の97%を占めているが、中小のホットドック・メーカーも売り上げの急増を感じているという。事例として取り上げられている中小のホットドック・メーカーの1つがブルックリン生まれの2社。2012年創業のザ・ブルックリン・ホットドック・カンパニー(The Brooklyn Hot Dog Company)と、2015年創業のフェルトマンズ・オブ・コニー・アイランド(Feltman’s of Coney Island)。
どちらも創業10年未満のベンチャー企業なのだ。近年、肉食品の新たな企業がホットドッグメーカー以外にも増えているのだけど、成分にこだわったものもあり、新たな産業として認識されている可能性も?それだけニューヨークでは、ホットドックの需要が高いということなのかもしれない。