中国の高級ミニバン市場では、トヨタとBYDが二大巨頭となっているようです。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』は、現在の中国自動車業界の熾烈な戦いについて紹介しています。
高級ミニバンの他中国超高級市場でもトヨタ vs BYD、現状は?
以前に、中国の高級ミニバン市場において、BYDの騰勢(DENZA)D9が首位を固めており、さらにそこにBYDブランドで「夏」を投入してくる中、トヨタMP HEVの安定性について指摘した。
具体的には広汽トヨタのシエナと一汽トヨタのグランビアで、いずれも中国製造、HEVのみ設定だ。
両者の販売合計はD9を上回っている。ここに「夏」を投入することで、D9とのカニバリを恐れずにトヨタMP HEVの牙城を崩したい思惑がBYDにあるのかもしれない。
BYDとトヨタの対決は、この高級ミニバンだけではなく、100万元(約2000万円)を超える超ラグジュアリー市場でも行われている。
トヨタ・レクサスの輸入車と、BYDの仰望だ。
トヨタ vs BYDの具体
トヨタはいずれもやはりミニバン、トヨタのアルファードとレクサスのLMであり、仰望は最近でこそU9という第二弾、スーパーカーを出してきたが、今の主力はSU PHEVのU8だ。
アルファードは中国での販売価格89.90~90.90万元、LMは119.90~155.00万元、U8は109.80万元。 いずれも現時点で販売価格を下げることは行われておらず、定価販売が続いている。これは現在の中国では稀有なこと。
今もトヨタは追加料金必須
しかも、アルファードもLMも、この定価での入手は極めて困難であり、「加価」と呼ばれる追加料金が必要となる。
最盛期には定価をもう一回払わないといけない、とまでされたトヨタ「加価」だが、現在までに15~20万元程度が相場になっているという。
つまりアルファードも実質的に中国では100万元オーバーだ。現在の市場環境でも「加価」が必要というところに、トヨタ高級車の中国における強さがある。
この超高額なモデルで、三者の売れ行きはどうか。
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