ISの黒幕はアメリカ?シリア騒乱で炙りだされた「米国の戦争屋」

 

しかもロシアは、中距離弾道ミサイルを発射しています(しかもプーチンの誕生日にお祝いのように)。軌道をみると、問題あるトルコを見事に迂回して着弾し、これによりロシア軍のミサイル性能が明らかになり、その精度は驚くべきものです。

形状をみると有翼ミサイルSSN27に見えますが、SSN27は射程距離300km程度ですので、1,500km近くを飛んだこのミサイルは、ロシアの最新型中距離弾道ミサイルと見られます(新型カリブルであれば射程距離2500kmです=イスラエルも射程距離)。

このように、軍備を計るためには実戦以外ありません。考えを同じく米国の一部は、どうにかして中国の軍備を正確に計ることを画策しており、その脅威が東アジア全般に少しづつ近づいているのも事実です。

また、この中東へのロシア参入で慌てているのが、イスラエルです。米国共和党およびリベラルホーク、そして軍産複合体と共にISISや反政府ゲリラを育て活用してきたイスラエルは、ロシアがこれらの「子飼い」を焼き払ってしまうと、シリアやイランとの緊張関係が高まります。そこで、イスラエルのネタニエフ大統領は急遽ロシアを訪れ、「ロシアが収める中東」について話し合いました。現在、中東はロシアなくして平和が訪れない状況になろうとしています。

いま、世界が直面しているのは、「テロとの戦い」ではありません。「テロを影で支援している米国軍産複合体」との戦いなのです。これを理解する必要が、今後さらに増えることでしょう。

image by: ChameleonsEye / Shutterstock.com

 

高城未来研究所「Future Report」』より一部抜粋

著者/高城剛(作家/クリエイティブ・ディレクター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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