日本で学ぶという不幸。シンガポールの教育水準がもう追いつけないレベル

 

シンガポールで正真正銘のトップの学生

彼女が娘の中国語の家庭教師になってくれる。過去2年、シンガポールの学年トップの学生は2年連続で、私の2つの母校のハイブリッドであるYale-NUSに入っている。シンガポールにあるこのリベラルアーツカレッジは合格率が1%台と世界で最難関の大学である。

この大学のインベストメントクラブの代表の学生が私の教え子。彼は学校一の有名人で、この学校には優れたスキルがある人材しか入れないので彼らを束にして、家庭教師として彼のネットワークで紹介している。彼も経済学がトップの成績なのでシンガポールの高校生に経済学を家庭教師して稼いでいる。ほかに数学やサイエンスやコードライティング等、天才的な能力を持つ同級生をうまく使う。

彼女は小中高からシンガポールで一番。高校から文科省の奨学金をもらい、大学も政府奨学金の中でも最高ランクのもの(1年間で10人もいない)を受給して今の大学に学んでいる。

高校の時にはリー・シェンロン首相の訪問のホスト役として学校に選ばれ、中国語で首相を案内し学校を代表してスピーチを披露。これは相当な名誉なことだ。

サイエンスが得意でAスター(シンガポールの科学技術庁)のサイエンス大賞も獲得している。今大学生だが、小中高はすべてシンガポールの同学年の一番で卒業し、その証拠が同学年で一桁の人間しか獲得できない政府奨学金の受給だ。これをもらった学生の大半は政府に入り、若くして次官や閣僚になる。

その彼女の見た目は子供っぽく、子供が大好きだという。

これから彼女が毎週うちに来て生活態度が乱れまくるわが娘の生活指導もしてくれればいいなあと思う。小さい時から誰に囲まれるかが大事。できるだけ彼女には毎日うちに来てほしい。私の生活態度では娘のモデルにはなれないので、歳の近い彼女になついて学んでほしい。

彼女のレジュメに、

・忍耐力
・積極性
・気さくさ
・共感力
・潔癖さ
・柔軟性
・高いモチベーション

と自己分析が書いてあった。いいではないか! 中国語というよりいい先輩お姉さんをモデルに人生を学んでほしい!

image by: Shutterstock

 

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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