しいたけを蒸して食べるのは損。インフル予防の効果を上げる方法とは

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早くも流行の兆しを見せはじめているインフルエンザ。食べ物でも予防できるって知っていましたか? 『一石三鳥健康メルマガ』では、そんな食材の中でも、今の時期にぴったりな、しいたけから栄養をたっぷり摂る方法を紹介しています。

しいたけでインフルエンザを予防

こんにちは、もげらもげこです。

急激に秋めいてきた今日この頃、皆様は体調を崩されてはいらっしゃいませんか。インフルエンザがはやり始めているので、食べ物でしっかり予防したいところです。

ところで秋というと、私はきのこを食べたくなります。そんなきのこの代表格、しいたけを今日は特集します。

しいたけには、大きく分けて2種類あります。菌床しいたけと、原木しいたけです。菌床とは、栄養分をしみ込ませた培地で育てる方法です。工場で管理されるので、品質が一定なのが利点です。スーパーで見かけるしいたけは、菌床栽培のものが多いですね。

原木とは、自然の木を一定の長さに切ったホダ木にしいたけ菌を植え付けて育てます。しいたけは椎茸と書くとおり、本来は椎の木で育てていたものです。しかし、椎の木はホダ木としては効率がわるく、1年しか栽培に使えませんでした。今では、ナラクヌギなどが使われて、数年間同じホダ木で栽培されているそうです。

原木しいたけと菌床しいたけは、栄養面では違いがないとされています。ですが、私は原木しいたけを好んで買うようにしています。

原木しいたけは、雷が好きというのはご存知でしょうか。雷がなると、原木しいたけはにょきにょきと生えてくるのだそうです。だからでしょうか。落雷数が多い群馬県は、原木しいたけの生産量がトップです。一説では、雷に反応したしいたけ菌が、「子孫を残さねば!」と思うからともいわれています。自然に近い環境で育った原木しいたけのほうが、数十メートルも成長する木のパワーを吸収しているので、なにかしらパワーが違う気がするからです。

しいたけの栄養で、代表的なのはエリタデニンです。これは、動脈硬化予防効果がある成分です。また、エリタデニンと食物繊維が、血圧の上昇を抑えてくれます。このエリタデニンは、しいたけとマッシュルームしかなく、またマッシュルームはごく微量しか含まれていいないので、しいたけ特有の成分といってもいいものです。

干ししいたけに加工されたとき、たいていは破棄されてしまうものです。しかし、このしいたけの軸にもエリタデニンは豊富に含まれています。つい最近徳島のある会社で、この軸からエリタデニンを抽出する技術が開発されました。

シイタケの軸から健康成分 徳島の藤崎電機―日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO90518130T10C15A8LA0000/

高血圧の薬を服用されている方にとって、自然の成分であるエリタデニンが安価で手に入れば、それに越したことがないですよね。

しいたけの栄養成分として、ほかに有名なのがエルゴステロールです。エルゴステロールは、ビタミンDの前駆体です。体内でビタミンDに合成されます。このエルゴステロールは、紫外線に当たることによってしいたけの中で増える物質です。だからしいたけを買われたら、まず外に数時間おいておくことをお勧めします。干ししいたけでも、天日乾燥していない場合もあるので、外に干したほうが栄養価が上がります。

ビタミンDの一番の特徴は、免疫力を高める効果があることです。体調を崩しやすい時期こそ、たくさん食べたいですね。インフルエンザの予防効果もありますよ。気をつけたいのは、脂溶性のビタミンというところです。油を使わないほうがヘルシーだからとしいたけを蒸して食べるのはです。油と一緒に食べるほうが、ビタミンDの吸収率が上がるので、おススメです。

生のしいたけは100gあたり91gが水分なので、とても傷みやすいです。保存のためにも栄養価のためにも、外に干しておくことがおススメです。これから乾燥する季節ですので、干ししいたけが作りやすくなります。紫外線にあたると、しいたけのかさは黒く変色します。完全に乾燥できたと思っても水分は残っているので、ご自身でつくった干ししいたけを保存するときは、袋に乾燥剤を入れておいてください。

たくさん自家製干ししいたけを作って、秋のご飯づくりにお役立てください。

image by: Shutterstock

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ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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