マイナンバー制度の導入で、資格だけでは食っていけない時代がやってくる?

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賛否両論ありながらも、2015年秋からスタートすることになった「番号制度(マイナンバー)」。住民票や健康保険、年金など、これまでバラバラになっていた個人情報を一元管理することで、行政手続きが簡単になると言われています。しかし一方で、行政書士や社労士、会計士といった専門資格職業の仕事が消滅するかもしれないと警鐘を鳴らすメルマガもあります。

マイナンバー制の導入で会計士の仕事は激減?

「もう、資格だけでは食べていけない」より一部抜粋

さて、マイナンバー制の導入によって士業の様々な業界揺れています。

「マイナンバー制」と名前のついたセミナーは、どこに行ってもパンク状態です。マイナンバー制が導入されることで起きるインパクト。これは、既存業務の減少です。

しばらくはバブルで盛り上がるでしょう。企業も消費者も導入の際には社労士に相談し、税理士に相談し、となるでしょうけど明らかに手続きは簡単になる方向に向かっています。個人情報保護体制を強化しなければならなくなるので、個人情報保護のコンサルなども儲かるジャンルになるでしょう。例えば、行政書士は例えばいろいろな個人書類の取得、のような仕事がなくなる見込みです。相続の戸籍の収集とか。

あるいは社労士。添付書類の減少、作業の減少の予測があります。結果として業務の報酬額は、減少傾向になるでしょう。

そして、まだ仮説で見込みでしかありませんが、個人に関する仕事は、もしかしたら大幅に減るかもしれません。

エストニアという130万人の国では、eガバメント(電子政府)という政策によって、個人を管理するシステムが導入され、個人がIDカードを持つようになり、税理士会計士という仕事が消滅したと言います。

エストニアがどこまで管理しているのかわかりませんが、個人の口座まで行政が管理すれば、納税もそのまま引き落としになるわけで(日本がここまで管理するとは思えませんが)、会計業務は不要、ということだそうです。

日本がここまで管理するとは思えませんが……と書きましたが、そもそもマイナンバー制だってあれだけ導入に反対の声があったのにもかかわらず、結局導入されるわけでわからないものです

もはや待ったなしです。

業務だけを扱っている事務所は、個人で小さく減少傾向で行くか(行かざるを得ない)思いっきり大きくしていくか。二極化傾向はより強くなっていくでしょう。

10年前、電子申請で私たちの仕事はなくなるのではないか? そういう議論がありました。徐々に電子申請などは増えていきましたが、仕事が極端に減るということはそこまでなかったと感じています。例えば、電子定款とかも「つくる」という行程はなくならないので、結果として仕事は残りました(ただ、10年で激安業務になってしまいましたが)。

ですが、今回のマイナンバー制はちょっと毛色が違います。最初は仕事が増えるかもしれませんが、中期的に見れば、減少傾向が決まったといっても言い過ぎではないと思います。

もう、本当に資格だけでは食べていけない時代に入りました。

資格の仕事はなくなることはないでしょうけど、今まで以上に稼げるようになるか?という答えに関しては、法改正バブルのようなものがなければ、まずないと断言できます。

1月27日から4月4日までに実施した全国公演「2020」では、このあたりのことをお伝えしました。

結論から言うと、この業界で生き残っていくためには、コンサルタントになる必要があります。

もう、「なった方が良い」というレベルではなく、なるべきです。

いずれ、既存の定型業務は業務報酬が下がっていきます。単純に今の現役士業が値下げに走るということもありますが、これからどんどん試験に合格し、新しい士業がもっと値段を下げてしまう可能性があります。

資格があること、業務ができることは、もうアドバンテージではないのです。

これからの士業の成功ビジネスモデルは、次のとおりです。

1.コンサルティング業務、研修、講座企画

マーケティングはだいぶ雑に言うと、セミナー集客をして、クロージングをかける。セミナーそのものでクロージングかけることもできますし、セミナー参加者の中で、個別に商談に持ち込むこともできます。業務獲得のために飛び込んでいっても、通常業務は安くする以外では正直売るのは難しい、不可能と言ってもよいかもしれません。

2.コンサル、研修の次に業務を獲得する

コンサルで成果を出した後、士業の定型業務を取る。例えば、人事組織のコンサルをした後、「よかったら給与計算もやりましょうか?」などの提案をする。むしろこのあたりは、アフターフォローに近い意味合いになるでしょう。報酬額は、平均的な報酬か、それより若干低い額。そして徐々にその基準は下がるはずです。

士業で売上を伸ばす方法を伝えているコンサルタントや企業はありますが、士業がコンサルタントを踏まえて営業、開業する方法を追求しているところはまずないです。

私が独立開業して13年。資格起業家を発明して10年。そして、士業の営業、士業のコンサルティングを研究、追求してきて8年。予測を立てて、本当に追求してきた甲斐がありました。繰り返しになりますが、これから士業で生き残るためには、士業業務以上にコンサルティング能力が求められます。あと5年が勝負になると思います。この5年間は、オリンピックもありますし、それなりの景気になるでしょう。でも、それを超えれば士業の業務価格もあっという間に急落していくのは目に見えてます。まずは東京、そして地方都市にその影響があるでしょう。

今後は、本当にこれいったことを見据えて戦略を練っていく必要があります。

 

「もう、資格だけでは食べていけない」

著者:横須賀輝尚

「行列のできる行政書士事務所の作り方」など累計12万部の資格コンサルタント。全国1500名以上の士業が学んだ経営ノウハウを公開し、これまでの常識を超えた行政書士、社労士、税理士、司法書士等の士業・資格業の営業ノウハウを週1回配信している。

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