世界で活躍する日本人起業家に地方出身者が多いワケ

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グローバルな仕事をしている人には地方出身者が多い!? そんな説を、シンガポール在住の元参議院議員・田村耕太郎さんがメルマガで展開しています。曰く「ド田舎者はサバイバル能力(問題解決能力)に優れる」んだとか。キーワードは「五感」。もちろん仮説ながらとても興味深い分析をどうぞ。

日本の田舎者グローバル化最強説

シリコンバレーで最も顔が広い日本人は鳥取県人なのだ。しかもうちの親父と同じ里なのである。つまりかなり田舎のご出身。ちなみに私が生まれたのは鳥取ではシティボーイといわれる鳥取市内中心部。私も彼にシリコンバレーで色々紹介していただいた。彼の事を思えば、改めて「田舎モノ最強グローバル化説」という仮説が成り立つと思う。

起業家として世界各地で活躍していたり、大企業や政府でもグローバルな仕事をされている方には日本の田舎者がとても多いのです。これは軽井沢にインター造った小林りんちゃんといつも言っていることで、彼女も色んなところでそういう日本人に会い、出身がド田舎なので、この仮説を検証しています。

もちろん、都市部は母集団としては多いので、東京出身の人もいらっしゃいますが、確率的にありえないくらいド田舎者が多いと思うのです。時間があれば統計的に分析してみたい気もします。余談ですが、都市部出身で面白い人は幼稚舎出身者が多い気がします。何か自信と幸福感を自然と持って生まれ、あっけらかんとして堂々と世界に乗り込んでいる人がいます。

ロジックは、「ド田舎者はサバイバル能力(問題解決能力)に優れる」のではないでしょうか? こちらの名門インターでも、よくジャングルに体験旅行にいっていますが、五感をフル稼働させる環境に子供を置くことが最強の教育だとよく聞きます。脳が最高に発達するらしいです。人工知能が人間の脳になかなか追いつけないのは人間の脳は内臓や身体の一部とつながっていてそういう場所を記憶や思考に使っているといわれます。脳だけ分析しても脳はわからないのです。はるかに複雑なのです。

その複雑な脳を、山や森や海の中でフル稼働する体験を自然と積んで来たわれわれ田舎者は脳力が高いのです。コンクリートとエアコンの中でゲームやドリルばかりやってきた人たちとは違う脳力があるのです。同じ遊びでも山の中でクワガタを捕まえたり、川でカニをとったり、海で釣りをしたり、匂いも味も景色も音も身体もすりむいたり五感フル稼働なのです。

そういう意味ではシンガポールという極度に便利な都市国家での子育ても気を付けないといけません。でもここには日本人としてはサバイバル能力が高まるような多民族多宗教、そして便利なようで全然使えないという環境もあるので五感が研ぎ澄まさる気がします。東京が、あまりに便利過ぎて、五感が最も鈍る気がしますね。意識して子供を自然の中に入れてやりたいのですが、自然が日本ほど人間にやさしくなく、まじのジャングルとか過酷なので心配でもあります。

そしてこれは当たり前ですが外国人にもいえるんですね。シリコンバレーで活躍しているのもアメリカやインドや中国の辺境とか東ヨーロッパやロシアの僻地とか世界の田舎者が確率的には多い気がしますね。子供に便利で快適な環境を与えるのは考え物ですね。

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』 Vol.158より一部抜粋

【Vol.158の目次】
1.習い事合戦
2.日本の田舎者グローバル化最強説
3.ハーバードで講演ですか
4.九州中の名士に講演
5.福岡到着
6.アジア進出意欲高し
7.福岡でのLKYプログラム同窓会
8.超大物の方のシンガポール来訪相次ぐ
9.博多はラーメンよりうどん
10.アホ本ついに7刷り大増刷大台超え
11.「博多21の会」の凄さ
12.頑張って福岡空港
13.日経平均株価のおかげでモテモテ
14.外務省からもASEAN地政学プログラムに参加者が!
15.日本の食は相当ヤバい
16.日本一のラーメン安すぎ!
17.インテリアデザインにも十分すぎるほどある
18.大学や中高じゃあ遅い
19.日本は課題先進国だが、課題解決先進国ではない!

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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