子供がグングン伸びて育つ、「聞き上手」な親になる方法

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自分の子どもとの会話の際に、良かれと思い「自分だったら……」といった話をしてしまいがちですが、それはあまり良くないと話すのは、『子どもが育つ「父親術」』の著者・パパコーチくろさわさん。では、一体どのようなスタンスで接すればよいのでしょうか。

ただ聞く時間

「子どもの話を、聞いてあげましょう」──私が、よくお伝えしていることの1つです。

話を聞いてあげることの一番の理由は、子どもが安心感と自己肯定感を持てるようにするため。そのためには、聞く時の姿勢・態度・応答の仕方が大切になります。

『子どもが親に受け止めてもらえたと実感できて、安心感が持てて自己肯定感が高まる』ことに焦点を当てた時……

──子どもの話を聞いて、「なんだって!」とお説教を始めるのはNG……ということは、見当がつくと思います。

──子どもの話にかぶせて、「お父さんが子どもの頃は」と自慢話を繰り広げるのもNG……というのも、わかりますよね。

──子どもが話したことに対して「それは良いことをした」「その判断はイマイチだった」などと評価するのもNG……これも、ご理解いただけると思います。

──子どもの話を聞いて、今この子に必要と思われるアドバイスをするのもNG……アドバイスが悪いわけではありませんが、その前にやってあげるべきことがあります。

『子どもが親に受け止めてもらえたと実感できて、安心感が持てて自己肯定感が高まる』ことを目指すなら、いちばん大切なのは『ただ、聴く』ということ。

極端な話、子どもが話し続けるなら一言も発する必要はありません。そばにいて、目の高さを合わせて、頷きながら聞いてあげることが、いちばん大切なのです。

もちろん、絶対に沈黙を守れという意味ではありません。相槌を打ったり、返事をしたりしながら聞くことになりますが、その際にも少しこだわりを持って接してあげたいところ。

「うん、そうだね」
「お父さんもそう思うよ」
「それは良い経験になったね」

これらの『心から子どものことを思った返事』ですが、実はこれらも、最適な応答とは言えないのです。

確かに『心から子どものことを思った』内容ではあります。でも、『子どものことを思っている』のは、なんですよね。言い換えれば、親が主体だということ。

できることなら、子どもの話を本気で聴く時は、子ども主体でありたいところです。

「親の視点で、親の考えを言う」のではなく、「子どもの視点に立って、子どもの考えを受け止めて、返事をする」こと、意識したいです。

具体的には、さほど難しくありません。話し始めの1語(文の主語)を、子どもにすればOK。

「ユウタは……って思ったんだね」
「そうか、ハヤトは……って感じたのか」
「なるほど、リクは……って考えたんだね」

話をじっくり聴いて、こうした返答を返してあげることができれば、子どもは「聞いてもらえた」「わかってもらえた」「受け止めてもらえた」という実感を得ることができます。

そして、そうした体験の積み重ねから、子どもの中に深い安心感と、高い自己肯定感が育まれていくのです。

「パパは」「ママは」と言いたくなる気持ちを心の戸棚にしまって、ひたすら「リョウは……なんだね」「ユキは……だったんだ」と受け止めてあげる“ただ聞く時間”を、1日15分で良いので作ってみていただけたら、私もうれしいです!

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