もはや犯罪企業。三菱自動車「25年の詐欺」を新聞各紙が冷静に分析

 

「ジュニア」と呼ばれる男

【読売】も1面トップに2面のQ&A、3面解説記事「スキャナー」、8面は2面に続くQ&A、9面経済面の記事、そして社会面39面にもユーザーの声。見出しを拾う。

  • 燃費 走行データ無視
  • 三菱自 目標達成へねつ造
  • 燃費目標5回引き上げ
  • 競合車に対抗 経営陣は圧力否定
  • リッター30キロ「軽」燃費競争
  • 三菱自 存続の危機
  • 不正 断ち切れず
  • グループ内からも批判
  • 違反計測 25年前から
  • ユーザー「詐欺行為だ」

uttiiの眼

《読売》も、経営陣の責任という問題を各所で強調してはいるが、関与を否定し、圧力も掛けなかったという経営陣側の言い訳を丁寧に紹介しているきらいがある。

たとえば、解説記事「スキャナー」はリードで、「三菱自は経営陣の関与や圧力を否定し、調査を外部の専門家に委ねた」と書き、記事では、燃費目標を5回にわたって引き上げた「商品会議」について、相川社長が「会議のメンバーは、それができるものという論拠で議論した」と話したことを敢えて伝えている。つまり、技術的に可能だと開発スタッフが言うから目標を上げたのだ、自分たちは無理な圧力を掛けた覚えはないということのようだ。目標が何度も引き上げられたこと、実際の燃費が目標に達していないのにカタログには目標値がそのまま示されていたこと、こうした怪しい出来事について《読売》は、自動車大手関係者の言葉を引き、「目標を達成しなければならないという焦りがあったのではないか」という薄っぺらい説明を提供してお茶を濁している。実にあいまいな「説明」だが、そこから先、《読売》は全く突っ込んでいない。

代わりに、《読売》が「重視」するのが、形式的な意味での責任」だ。《毎日》が主に相川社長の経営責任を問う姿勢であるのに対し、《読売》は益子修会長兼CEOの責任」を問いたいように見える。1面トップ記事には、その下の方に、わざわざ益子氏の顔写真を載せ、別記事仕立てで「益子会長 辞任へ」と報じている。益子氏は三菱商事出身で、2005年に三菱自の常務から社長に昇格。リコール隠し後の経営再建を担い、財務改善のめどがついた14年に社長を退き、会長兼CEOとなった人物。問題となる時期に10年以上にわたって経営トップを務め、今もCEOの立場となれば、確かに辞任必至ではあるだろう。だが、もともと「クルマ屋」ではなく、開発部門出身の相川氏とは責任の意味が違う

その相川哲郎氏は、三菱グループの中核である三菱重工の元社長で、三菱グループの天皇」と呼ばれた相川賢太郎氏(現、相談役)の長男。グループ内で「相川ジュニア」と呼ばれる存在。まさか《読売》、三菱グループの顔色うかがって相川ジュニア擁護に回っているわけではないと思いたいが…。

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