石田衣良の何でも相談室。子供に素敵な恋愛をさせるにはどうすれば?

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直木賞作家の石田衣良さんのメルマガ『石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」』の配信が7月10日、満を持してスタートしました。今回は創刊記念としてQ&Aを特別掲載。息子さんを愛する女性からのこんな質問にやさしく答えます。

息子が素敵な恋愛をするためにしてあげられることは?

Question

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母は私が恋愛をすることをあまり快く思っていませんでした。今でこそ結婚し子どももいて、母との関係も良好ですが、私自身は素敵な恋愛をしてきたとは言い難いです。

その辛かったり惨めだった思い出がいまだにトラウマだったりします。私にはちいさな息子がいます。息子には将来、いずれよき思い出となるような素敵な恋愛をしてほしいと願っていますが、私の母が私にしたように、子どもに恋愛の気配を感じるや否や「恋愛なんてだめ」などといってしまわないか不安に思うこともあります。

恋愛下手だった私が、息子が素敵な恋愛をするためにしてあげられることは何でしょうか。あえて男性である石田先生にお伺いしたく思います。よろしくお願いいたします。

石田衣良さんの回答

あなたも気がついているように、あなたのお母さんも「恋愛や性は汚い」「子どもを産むとき以外はセックスしてはいけない」とずっといわれて傷ついてきているんだよね。それを自分の子どもにやっちゃったんだと思う。あなたはそれに気がついて、「この鎖は自分のところで切らないといけない」って思っているんだよ。今ではもうちゃんと切れていると思いますよ。

お子さんはいくつかな。幼稚園から小学校の低学年ならこういってあげてください。「女の子って素敵で、恋をするのはとっても楽しくて人生になくてはならないことだよ」って。それをひたすらいうだけで、あなたが長いあいだ縛られていた鎖を子どもからとることができます。

でも、本当に気がついてよかったよね。最近では、もっと鎖をきつくしよう、昔の型に戻ろうという流れがあるじゃない。たとえば「アイドルは恋愛禁止」とか、男の人といっしょに出かけるだけで「許せない」といわれるでしょう。男の子とプリクラを撮るだけで「あのアイドルは不潔で、腐っている」といわれていますよね。男性側も社会の側も先祖返りするようにかたくなになっているんですけど、それは決して幸せを生まないと思うんだよね。少子化も未婚化もとまらないし、今のままではどんどん男と女の間の距離がはなれていくと思います。

逆に、「女の子はかわいいよ」「いざというときは守ってあげてね」「恋愛するのは、素敵なことだよ」というだけで、男の子はどんどんよくなります。あとは、レディファーストのことをいくつか教えてあげることで、幼稚園や小学校ですごくモテるようになります。たとえば、先にドアをあけて待っていてあげる。そのあと外国人のように「After you」、「お先にどうぞ」という。これだけで普通のルックスの子がバリバリにモテるようになるので、ぜひやってみてください。ちなみに、うちの子どもはちゃんとやっています。


石田さんのやさしさにあふれる回答、心にしみますね。メルマガはこのほかにも書き下ろしのショートショート、「池袋ウエストゲートパーク」のマコト口調で綴られるエッセイ、さらには石田さんがあらゆることを赤裸々に語るインタビューなどなど盛りだくさんの内容。

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0001660015c石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」
著者:石田衣良
本と創作の話、時代や社会の問題、恋や性の謎、プライベートの親密な相談……。
ぼくがおもしろいと感じるすべてを投げこめるネットの個人誌です。小説ありエッセイありトークありおまけに動画も配信。週末のリラックスタイムをひとりの小説家と過ごしてみませんか?メールお待ちしています。
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