【しつけ問題】親の「お尻ペンペン」が子どもに有効だった明解な理由

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最近発生した北海道の男児置き去り騒動は大きな話題を呼び、子どもの「しつけ」のあり方に日本国内はおろか世界中からも注目が集まりました。メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者である中部大学の武田教授は、かつて欧米諸国が「世界で一番子どもを大切にする国」と驚いた江戸時代の子育て論こそが「ベスト」であると明言。それらをぶち壊しにした現代の教育関係者の不勉強を指摘しています。

かつて日本は世界のどこよりも子供を大切にした国だった

世界の中で、日本ほど子供を大切にしていた国はありませんでした。明治のはじめに日本を訪れた「貝塚」で有名なモースは次のように書いています。

「世界中で日本ほど、子供が心やさしくに取り扱われ、子供のために深い注意を払われる国はない。楽しそうにほほえみを浮かべるさまから判断すると、子供達は朝から晩まで幸せの様子である」

日本の鎖国がとけて江戸末期から明治の初めに日本を訪れたヨーロッパ人やアメリカ人が一様に驚いたことがありますが、その一つが「日本の子供が明るくて元気で、親はとても子供を大切にしている」という印象でした。

当時、イギリスでは「子供はしつけなければならない」と考えられていましたので、子供が悪いことをすると、家では縛り上げて木に吊しておくというようなことが普通に行われていましたし、学校では先生がムチを持っているのが普通でした。

それはヨーロッパやアメリカでは「子供、性悪説」だったからです。もともとキリスト教文化には「原罪」という意識があって、人間はもともと悪い性質を持っている、だから「働かされる」ので、本来は遊んで暮らしても良いのだと考えています。これに対して日本は「人間は本来、素晴らしい。そして勤労は美徳だ」と正反対の思想でした。

その結果、昔から日本人は「子供、性善説」で、子供を「自分の子供」ではなく「神の子」と思っていたのです。つまり親は子供の方が大人の自分より偉いと感じていたので、「神の子」として扱い、子供をシツケたりしない、できない、子供は自然に学び、自分より偉くなるということでした。

子供は子供同士で遊んだり学んだりしていて、モースが言うように「朝から晩まで幸せの様子」だったのです。

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