まだニセ科学で消耗してるの?大炎上ホメオパシーを科学者が斬る

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超有名ブロガーが取り上げたことで一気に大炎上となったホメオパシー。レメディという「薬のようなもの」を売りつけ、死者を出したという事件も起きています。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』の著者で科学者のくられさんが「医療の皮をかぶった霊感商法」と断言するホメオパシーとは、いったいどんなものでしょうか。

暮らしと科学:ホメオパシーとかw

炎上ブロガーがホメオパシーを取り上げていたことでにわかに注目が集まったのは、個人的には逆に良いことだと思っています。言うなれば、代表的なみんなの嫌われ者が宣伝をしてくれたおかげで多くの人がこの医療の皮を被った霊感商法に対して拒否反応を持つことができたということはなかなか希にない貢献と言えるでしょうw 

まぁ冗談は抜きに、別に普通の人がホメオパシー最高という分には発言、信仰は本人の自由ですから別に良いと思います。逆に言えばそれが国から人の健康にアレコレしていいという許可をもらった医師や薬剤師がやっていると罪深いとは思います。

ホメオパシーはまだ医学が発展途上の18世紀のドイツの医師が考案したもので、いろいろなものを希釈して希釈したものを服用すれば自然免疫が高まり、治癒力が高まるという発想から来ている。その薬(らしきもの)はレメディと呼ばれれており、各国で多くのニセ医療を行うブラックマーケットの人たちの商売道具として使われている。先日もアメリカで乳幼児が10人死亡するという痛ましい事件が起きている。

日本でも販売「ホメオパシー」幼児薬 米で10人死亡? 調査へ

レメディは基本的に、希釈も希釈されたもので、どんな毒物だろうが1億倍~100兆倍希釈されていれば、本来は毒が無く(効果も無い)、こういう混ぜの甘い商品を出してしまうあたりに製剤技術自体が無い素人が悪質な金儲けのために、ホメオパシーを使って被害者まで出してしまったと言える。

ある程度科学的な教養があったとしてもニセ医療、ニセ科学を見破るのは難しく、大学の教授とかであっても騙されてハマってしまうことがあります(ニセ医療の片棒を担ぐ医師までいて卒倒しますが)。

ただ特徴としては、とにかく耳障りがよく副作用や毒性が無いとされ不安を煽りそして高額であるという論調になっていることが多く、難病や重篤な藁をもすがりたい人々のところに混乱に乗じて彼らは現れるので、とにかく気をつけるに越したことはありません。

image by: Shutterstock

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アリエナイ科学メルマ
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。
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