東京にも進出。新潟発の「非効率すぎる」ファミレスが愛される理由

2017-04-10 18.48.10
 

消え行く24時間営業。なぜ深夜のファミレス需要は減ったのか?」という記事でもお伝えした通り、インターネットやSNSの発達で若者達が自宅にいながらにしてコミュニケーション可能となり、深夜まで営業するファミリーレストランの需要は減少傾向にあるようです。しかしその一方で、ローカル・ファミレスの一部は苦戦する大手を尻目に独自の路線で躍進しています。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。今回は、新潟で快進撃を続けるローカル・ファミレス「レストラン三宝」の魅力を探ります。

大手に負けない繁盛店~非効率でも儲かる理由

新潟駅から車で15分。大手外食チェーンが並ぶ国道沿いに、新潟っ子を虜にする店がある。「レストラン三宝」新潟黒埼本店だ。昼時、行列は外まで溢れていた。待っている人は30人以上にのぼる。

料理を見ると、「鍋焼きうどん」(1,058円)、握り鮨5貫「月」(799円)……。3世代の家族連れ客は、おじいちゃんがサーロインステーキ、おばあちゃんは和食のお膳を頼み、その向こうではお孫さんがパスタを食べていた。

ここは和洋中なんでもござれ。実に80種類以上のメニューを取り揃えたご当地ファミリーレストラン。子供からお年寄りまで、あらゆる層を満足させる家族3世代で来たくなる店。これが新潟で人気のファミレスの正体だ。

客に「全国チェーンもあるけど、ファミリー向けといえば三宝だと思います」と言わせる、大手を圧倒する人気ぶりの秘密はどこにあるのか。

三宝流その1は、出来立てを提供するコック集団にある。厨房には料理人がいっぱいいる。この店には11人。これは同じ規模の大手ファミレスチェーンの2倍以上になる。

なぜこんなに必要かというと、チャーハンを作っているのは中華料理担当のスタッフ。ステーキに下味をつけているのは洋食担当。揚げ物専門のスタッフもいる。三宝では料理の種類ごとに別のスタッフが調理に当たるため、どうしても人数が必要になる。

しかも作り置きはせず出来立てにこだわる。例えば「オムカツ」(1,166円)なら、注文が入ってからカツに衣をつけ揚げ始める。同時に別のスタッフが卵をフライパンへ。3人のシェフが同時進行で作業することで、熱々のオムライスの上に揚げ立てのカツをトッピングすることができる。

あるいは、客から麺料理に半チャーハンをつけたいというリクエストがあった。メニューには半チャーハンはない。でも料理人が店内で作っているから融通がきく。お客のわがままにもこれくらいなら応えてくれる

三宝流その2は、専門店に負けない味を提供すること。例えばパスタ「たらことベーコンのビアンコ」(864円)は、ファミレスのパスタとは思えないほどこだわっている。まず麺は小麦粉から練り上げる自家製の生パスタ。オリジナルの配合でモチモチ感を生み出している。麺に和えるタラコは木箱入りの釧路産高級タラコ。値は張るが、粒が大きく歯ごたえが違うという。

こだわりは調味料にまで及ぶ。中華料理に欠かせないラー油も自家製。180度に熱した菜種油を唐辛子とパプリカの粉末に混ぜ合わせる。独自の配合で料理に合ったラー油を作っている

三宝流その3は儲け度外視の店作り。三宝は店の造りも大手チェーンと違っている。例えば店の奥には中庭が。吹き抜けの中庭は10坪ほどの広さがあり、その周りを客席が取り囲む格好になっている。庭を客席にすれば30席は増やせるが、この形にしたのには理由があった。

「お客様同士で目線が気になることもあるので、気持ちいい食事の空間にするため、中庭は重要な役割を果たしていると思います」(赤塚洋店長)

さらに奥にはお座敷があって長居もOK。居心地のいい店を作るためなら儲けは度外視だ。

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