人種のるつぼ・アメリカで企業が祝祭日の設定に苦労している理由

shutterstock_242875633
 

訴訟の国・アメリカでは、会社規定の作成も一苦労…。そう記すのはメルマガ『NY在住となりの起業家中川扶二夫「誰でもなれる海外起業家論」』の著者・中川さん。油断すると裁判沙汰に発展するので注意が必要、中でも意外と大変なのが祝日の設定とのことなのですが…、そこにはアメリカならではの理由がありました。

社内規程

9月の第1月曜日はLabor Day(レイバー・デー)。アメリカ合衆国の祝日です。

日本で言うと多分勤労感謝の日になるのですが、でもどちらかと言うとメーデー(May Day)に近いですね。では、何故「May Day」と同じ日にしなかったのかと言うと、世界のMay Dayのきっかけとなったある事件を彷彿させたくないからですね。

さて、レイバー・デーは全米でパレートが行われます。今ではこの日はパレードがある楽しい休日となっています。余談ですが、レイバー・デー最初のパレートは1982年にここニューヨーク(NYC)で行わました。

NYCに住んでいると分かりますが、レイバー・デーは夏休み最後の休日となっています。9月の第1月曜日のこの祝日が来ると夏が終わり、秋が始まります。

実際、学校も夏休みはレイバーデーまでで、翌日の火曜日から始まるところが少なくありません。私の娘の学校なんかも9月8日からです。しかし娘の学校は、6月8日(月)から9月7日のレイバー・デーまで丸3か月間夏休みです。親の私からすれば、もっと勉強させろ! 授業料安くしろ! と言いたくなる長さです(笑)。日本よりも夏休みがかなり長い分、年間の祝祭日は日本の方が多いですね。

さて、アメリカで起業する場合、会社規程の作成が必要です。Employee Handbookと言います。この作成は大変ですので専門家に依頼することを勧めます。が、小さな起業なら、費用もかかりますので…まあ、ご自分で作成されても問題ないかと思います。サンプルはWEB検索もできます。また、他社から入手して真似ても良いかと思います。

さてこの社内規程のポイントは、「レイバー・デー」の制定に至ったある事件の原因である「労働時間の明記」です。

アメリカでは1日8時間労働、週に40時間労働が基本の基本です。これを超えた場合は法律に則って残業手当を支給する必要があります。

また、営業や管理職等で残業手当の支給が不要な社員も法律上います。これはExamtionと言います。これを経営者として把握することが大切です。把握することにより、経費削減やモチベーションアップが可能です。

print
いま読まれてます

  • 人種のるつぼ・アメリカで企業が祝祭日の設定に苦労している理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け