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20年ぶり円安・ドル高水準、有効な投資戦略は?〜海外資産を持つことが日本人の常識となる=たぱぞう

日銀の黒田総裁が大規模金融緩和策の維持を発表しました。発表後、128円台だったドル円は、131円にタッチしました。数時間で2円も動くというのは、なかなかありません。大きな転換点となりそうですね。ドル建て資産を持っている人は為替の好影響を受けていますね。一方、円からの追加投資は妙味が限られます。海外アセットを持つことが常識となったように思えます。(『たぱぞう投資大学メルマガ』)

※本記事は有料メルマガ『たぱぞう投資大学メルマガ』2022年5月2日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にご購読ください。

プロフィール:たぱそう
月間100万PV超の投資ブログ「たぱぞうの米国株投資」、YouTubeチャンネル「たぱぞう投資大学」の管理人。2000年より年初任給で日本株の投資をスタート。2010年以降、米国株投資をスタート。2016年から「誰もができる投資術の提案」をモットーとし、ブログを開設。投資顧問会社にてアドバイザーほか、セミナーなどを通じて米国株投資を広めている。

「バイアンドホールド」できる銘柄を探す時期

どもども、たぱぞうです。今年のGWは賑わいを取り戻しつつありそうですね。

そのような中、もくもくと決算を確認しています。決算期ということもあり、個別株の動きが活況ですね。私は注目している銘柄をいくつか絞りこんでいます。基本的にはバイアンドホールドできる銘柄を厳選しています。

このタイミングで、それぞれの決算を読み込んでいます。永久保有が前提と言えども、毎回の決算チェックは不可欠です。目線やストーリーとずれが起きる可能性があるからですね。

今期では、FBやAMZN辺りは要チェック銘柄だったと言えるでしょう。調子が良い銘柄はあまり心配いりません。むしろ、調子が悪い銘柄は洗い出しが必要です。

その銘柄の不調が一時的なものなのか?あるいは、長期的な経済優位性が崩れそうなのか?それらを確認するための、四半期に一度の恒例作業となっています。

GAFAMならばApple、Microsoftは強かった。それ以外はアフターコロナを感じさせましたね。

市況概況(2022年5月2日朝8:00配信号より)

<為替は20年振りのドル高水準>

為替が大きく動いています。FRBの金融引き締めが進む中、ドル高が顕著でした。

そんな中、日銀の黒田総裁が大規模金融緩和策の維持を発表しました。発表後、128円台だったドル円は、131円にタッチしました。数時間で2円も動くというのは、なかなかありません。大きな転換点となりそうですね。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

米国の政策金利上昇はしばらく継続する計画です。一方、日本は金融緩和の継続というわけです。日米の金利政策の差から、円安基調はしばらく続きそうですね。日本が利上げに向かわない限り、80円90円の世界はなさそうです。

ちなみに、ドル円の130円台は2002年以来です。円安が国内の経済にも少なからず影響を与えそうですね。

ズバリ、ドル円の下値の基準は切りあがったといえるでしょう。

ドル建て資産を持っている人は為替の好影響を受けていますね。一方、円からの追加投資は妙味が限られます。投資判断がやや難しくなっていますね。

また、ドル指数は103ポイントを超えました。これは、2002年以来の水準です。

ドル指数は主要国通貨に対する米国ドルの為替レートの指数です。これが20年振りに高い水準になったということです。つまり、日本だけでなく世界全体に対してドル高の傾向にありますね。

<米国株市場>

ダウは、一時的に1,000ポイントさげた場面もありました。一方、目先の割安感から上昇する日もありました。

NASDAQは年初来安値を記録しましたね。S&P500は年始からのサポートラインに達しました。

上下にせわしないボックス相場が続きますね。ここで、マーケットの上昇要因と弱含み要素を確認してみます。

ネガティブな要素はこのようになります。
・ロシア・ウクライナ情勢
・中国ロックダウン
・利上げとインフレ

いずれも、経済に大きな影響を与える要因です。また、いつまで続くか、どのぐらい影響があるかが不透明です。先行き不安感が大きく、投資家の心理を冷ます要因となりますね。

また、米国GDPが7期ぶりにマイナスに転じました。これもマーケットの心理的に熱を冷ます要因となり得ます。

一方、プラスの要因はずばり、好決算の連発です。S&P500の銘柄は8割がコンセンサスを上回っています。

これらの要因に関わる新情報が出てくると、特に大きく動きます。これらを踏まえて、投資判断をしていく必要がありますね。

ポジションが少ないならば、買いを入れていっても良い水準です。しかし、為替もあって少々買いにくい局面です。大きく張るタイミングではないですね。

Next: 海外アセットを持つことがこれからを生きる日本人の常識となる



<金利>

前回から、特に新しい材料があったわけではないですね。ただ、引き続き金利の上昇が意識されています。5月から9月までで、毎回0.5%の利上げを予想する向きもあります。債券も5年~30年債でほぼ横並びの金利水準が続いています。

ちなみに、FF金利は年末2.8,来年2月には2.98が意識されています。

金利高そのものは悪いことではないですね。FRBのリセッション対策の1つとなっています。マーケットをうまくコントロールするために必要な流れですね。

<世界情勢>

特に大きなトピックは2つです。

1つはロシアウクライナ情勢です。まだまだ終わりが見えませんね。物価高、資源高など、私たちの生活にも影響が顕著になってきました。資源高由来の本邦貿易赤字は円安要因になっています。

もう1つは中国ロックダウンですね。上海に続き北京でも?という声が聞こえる向きもありました。上海のロックダウンは、業種によっては多大な影響を受けています。

どちらも、長引けば長引くほど経済にとってはマイナスですね。

海外アセットを持つことがこれからを生きる日本人の常識となる

海外アセットを持つことが常識となったように思えます。たまたま私は2010年にそれに気づくことができました。そして、コツコツとドル資産を築いてきました。当時は、米国株投資に取り組んでいる人はほとんどいませんでした。

しかし、世界では米国株投資は普通のことでした。もちろん、今もそうですね。逆に、これまでの日本国内限定の投資活動がマイナーだったのです。

個人に限らず、GPIFなどの機関投資家もその傾向は一緒でした。GPIFは良いタイミングで、世界分散投資に舵を切りましたね。それでも、まだまだ国内の比率は高いと言わざるを得ません。ホームカントリーバイアスは拭いきれていませんね。

これは、一機関を責めるものではありません。むしろ、世間も多くの間違いをするものといえます。そのようなときに、自分の常識を疑うことが大事です。

一度形成された”当たり前”を打ち崩すのは容易ではありません。しかし、客観的な事実をもとに自分で考え、判断し、行動する――このようなプロセスを常に反復し続けていく意識が大切ですね。

情報が過多といえるぐらいあふれる時代になりました。だからこそ、情報との付き合い方が明暗を分けるのですね。個人の信じる道と世間や世界のマジョリティにも歪みは常にあります。日々、より良い道へ軌道修正しながら、歩んでいきたいですね。

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  • ドル円のレンジは切りあがった(5/2)

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たぱぞう投資大学メルマガ』(2022年5月2日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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たぱぞうです。どのようにすればリスクとリターンのバランスを取りつつ資産形成ができるのかは大きな命題です。このメルマガでは、同じ投資家の中でも特に自分が取り組んでいる資産運用の話や、読者からの質問にお答えして、投資のヒントになる情報を積極的に発信します。ブログやYouTubeとは違うやや突っ込んだ内容や、逆に軽めのお話を綴ります。

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