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狙った銘柄をいつ買えばいいの?3本の移動平均線を使った売買タイミングの読み方=山田健彦

前回は、さまざまなデータを組み合わせて、その中から投資候補を見つける方法をご紹介しました。今回は少し補足して売買するタイミングの目安を紹介します。(『資産1億円への道』山田健彦)

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今は「如何にして損をしないか」に注意を注ぐタイミング

世界に懸念材料が散らばっていることを念頭に…

投資の世界を取り巻く懸念材料が今はたくさんあります。ちょっと数え上げただけでも米中問題、米国大統領弾劾問題、ブレグジット問題、香港問題、台湾・中国問題、欧州の難民問題、中東のクルド人問題、イラン・アメリカ問題、中国の覇権問題、韓国の反日・反米路線問題、国内では消費増税の影響問題、頻発する大災害からの復興問題、建設ラッシュがピークを越えつつあるオリンピック後の景気落ち込み(?)問題等々。

また、読売巨人軍が日本一になると翌年の景気は悪くなる、という論理的因果関係は全くないのに、統計を取るとその通り、というジンクスもあります。

そういう事を考慮すると今は株式投資においても積極果敢に攻めるタイミングではなく、むしろ「如何にして損を避けるか」、「如何にして外れクジを引かないか」を肝に銘じて臨むタイミングです。

チャートの形状をどう判断するか?

前回お伝えした方法で「この銘柄、なんか良さそう!」と皆さんが思った中でもチャートの形状的に今の市場環境を考慮するとまだ、様子見に徹した方が良いものも少なからずあります。

そこで筆者が今、「良いかな~」と考えている銘柄でチャートを見て様子見に留めている銘柄はどのような特徴があるか、その例をいくつか紹介します。

「今」と書いたのは、市場の環境によって対応の仕方は変わってくるからです。

Next: 今の相場で注目するべき、移動平均線の効果的な見方とは?



日足チャートでは移動平均線の向きとそれらの位置関係を重視

「これ、良いかな~」と思っている銘柄でも日足チャートで5、25、75日移動平均線が全て下向きのものはパス。このような銘柄は5日移動平均線が上向きに転じてから買っても遅くはありません。

無論、その時点で引き続き売買代金上位ランキングに名を連ねていることが条件です。

5日移動平均線が25日移動平均線の下に位置している状態では、5日移動平均線が上向きでも25日移動平均線が下向きのままなら、株価は25日移動平均線近辺で打ち返され、再度の株価下落となる事が多いので、買い出動する際も25日移動平均線より株価がかなり下にあるか、または株価が25日移動平均線を明確に上抜けた所で参入。その際に「売買代金上位ランキング」にその銘柄が入っていることは必須の条件。

5、25、75日移動平均線が全て上向きで、各移動平均線の位置関係が、5日>25日>75日という理想的な形でも、ほぼ日替わりで陽線と陰線が交互に出現し、5日移動平均線が上向きから横向きに転じる雰囲気が出ているときはパス。

25日移動平均線の下に上向きの5日移動平均線が位置し、株価が25日移動平均線を上抜けたものの、何となく株価上昇の勢いが感じられないときはパス。

前日比で余りにも良く値上がりしたもの(目安としては10パーセント以上)は、パス。

他にも目配りをしている点は多々あるのですが、代表的な例としては大体こんなものです。

今は先行き不透明な状況なので、儲からない可能性が少しでもあるものには手を出さない、というスタンスが大事です。

何らかのご参考になれば幸いです。

(注)上記は筆者がある程度の確信を持って実践している作戦ですが、これが絶対で他の方法は全て間違っている、というつもりはありません。事実、筆者はこの方法で損を出して撤退した事もあります。またこの作戦は市場の変化に応じて少しずつ修正していっています。読者の方々のご参考となれば幸いです。

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image by : tomertu / Shutterstock.com

資産1億円への道』(2019年10月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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資産が1億円あるとゆとりある生活が可能と言われていますが、その1億円を目指す方法を株式投資を中心に考えていきます。株式投資以外の不動産投資や発行者が参加したセミナー等で有益な情報と思われるものを随時レポートしていきます。

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