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バイデンに不利な記事は拡散制限。SNS企業の検閲にアメリカ国民が激怒=澤田聖陽

バイデン陣営のスキャンダル記事が出ましたが、その記事に対してTwitterとFacebookが拡散制限をかけたことで、一気に注目度が高まりました。SNS企業の検閲・情報統制にアメリカ国民が強い嫌悪感を示しています。(『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』澤田聖陽)

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投資に勝つにはまず第一に情報分析。「投資に勝つ」という視点から日常のニュースをどのように読むべきかを、この記事の著者で、元証券会社社長で現在も投資の現場の最前線にいる澤田聖陽氏が解説します。視聴方法はこちらから。

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2020年10月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

バイデン陣営のスキャンダルに新たな証拠

アメリカ大統領選挙にはオクトーバー・サプライズは付き物なのですが、バイデン側のスキャンダルが出てきました。以前から言われていた事案ではありますが、バイデンの息子であるハンター・バイデン絡みのスキャンダルです。

ニューヨーク・ポストという保守系の新聞(タブロイド紙ですが、デイリーで約50万部の発行部数があり、FOXニュースのオーナーであるルパート・マードックが所有する新聞社です)がすっぱ抜き記事として14日に記事を出しました。

内容は、ハンター・バイデンがウクライナの天然ガス会社プリズマ社の幹部とやり取りした「Eメール」が出てきたこと。そしてハンター・バイデンが、その当時オバマ政権の副大統領であったバイデンに、プリズマ社の幹部を引き合わせたというものです。

以下に論点を記載します。

・ハンター・バイデンは、特にエネルギー業界での特別な実績があるわけではないのに(それどころかコカイン中毒で軍を除隊になっており、アルコール中毒でもあると言われています)当時月額5万ドル(日本円にして500万円以上)の報酬をプリズマ社からもらっていた。

これは父親で、その当時副大統領であったジョー・バイデンの力が働いていると考えるのが自然です。今回それを裏付けるような内容のメールが出てきました。

・メールはプリズマ社の幹部からハンター・バイデンに対して、「バイデン副大統領を紹介してもらって感謝する」と読み取れるような内容。

・バイデン副大統領(当時)はプリズマ社の幹部とワシントンD.C.で面会した後、ウクライナを訪問し、そこで10億ドル(約1,100億円)の援助と引き換えに「ブリスマ」をめぐる疑惑を捜査していた検察官の罷免をウクライナのプロシェンコ大統領らに要求したと言われている。

・ハンター・バイデンに渡ったお金の一部が、バイデン副大統領(当時)に渡ったと言われている。

上記が事実であれば、明らかな利益相反行為かつ職権乱用行為であり、逮捕されるような事案です。

SNSが記事拡散に「待った」をかけ、注目度が増す事態に

このメールが出てきた経緯ですが、ハンター・バイデンがデラウェア州にあるパソコン修理店に自身のパソコンを持ち込み、結局、長い間受け取りに来なかったらしく、パソコン修理店の店主がハードディスクの内容の詳細を確認したところ、犯罪に関わる内容があり、FBIに通報したようです。

パソコンとハードディスクはFBIに押収されたのですが、店主はCDにデータを複製して保存していたらしく、その複製したデータがトランプ大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ氏(元ニューヨーク市長)の関係者に渡り、そこからニューヨーク・ポストが入手して、記事になったという経緯のようです。

これだけを聞くと入手経路等少し怪しい部分もあって、記事が載ったのもニューヨーク・ポストというマイナーな新聞だったので、当初はそれほど盛り上がっているという感じではありませんでした。

その後、この記事の拡散をTwitterやFacebookが制限したことで、一気に注目度が上がってしまったというわけです(この件では、特にTwitterが批判を受けています)。

Next: なぜこの記事だけ拡散制限? ツイッター社の苦しい言い訳



なぜこの記事だけ拡散制限?

Twitterの説明では、当初はファクトチェックができていない(真実であるかどうかの確認が出来ていない)情報なので、確認できるまで制限したようなことを言っていましたが、これは明らかにおかしいと感じました。

ファクトチェックができていないのに載せられている情報なんて、Twitter上には過去にも山のようにあり、それをTwitterが制限したという話は聞いたことがありません。

その後、Twitterは結局、ワシントン・ポストの記事の拡散制限を止めました。

制限した理由としては、Twitterの方針としてハッキングされた情報は載せないという方針があったという説明を後付けでしていましたが、これも実はおかしな説明で、過去にパナマ文書などの明らかにハッキングによって流出したであろう内容の記事に対しても、Twitterが一切制限したという話は聞きません。

SNS業者の「メディアではなくプラットフォーマー」という主張

FacebookやTwitterのようなSNS業者は、自分たちはメディアでなくプラットフォーマーであるという立場を主張しています。

通信品位法(Communication Decency Act)230条により、FacebookやTwitterのようなプラットフォーマーはパブリッシャー(発行者)とはならず、ユーザーの投稿に関して法的な責任を問われません。

しかしながら、上記は中立な立場でのプラットフォーマーであるから免責されているわけで、特定な思想に基づく立場に立って検閲をすれば、それは即ちパブリッシャーであると言われてもおかしくありません。

そうであれば免責されないという議論になっていきます。

今回のFacebookやTwitterの行動は、この点で問題があると論じられていて、早速共和党側が噛みついてきておりまして、Twitterのジャック・ドーシーCEOは上院の公聴会呼び出されるという話になっています(そもそもネットサービスを行うIT企業の多くがリベラル寄りだというのは長く言われてきたことです)。

トランプ大統領は、今回のワシントン・ポストの問題が起こる前からプラットフォーマーのは保守派の声を抑圧しているとずっと不満を持っており、上院共和党はGoogle、Facebook、TwitterのCEOに通信品位法230条に関わる公聴会を開催する方針であり、企業側が拒否すれば召喚状を送ると言われていました。結局、3人のCEOは10月28日に公聴会に出席するようですが。

Next: 検閲・情報統制は許されない。SNS企業にアメリカ国民が激怒



検閲・情報統制は許されない

今回のバイデンスキャンダルに関しては、FacebookやTwitterが制限したことにより、逆効果で情報が注目され、拡がってしまったという皮肉な結果になったわけです。

1つ確認できたのは、アメリカ人は情報を一企業に検閲されたり、情報統制されるようなことに対して、極めて強い嫌悪感を持つということです(自由主義陣営の国民は基本的に全てそうでしょうが)。

ジュリアーニは、バイデンが大統領選挙活動を続けられなくなるような決定的な情報を持っており、投票日の10日前ぐらいになったら出すと公言しているようです。少しブラフな気がしますが、まったく根拠もなく言えば批判されて逆効果でしょうから、何らかの情報は出してくるのでしょう。

個人的には、状況証拠を見るとハンター・バイデンを通じて、当時副大統領であったジョー・バイデンが、その地位を使って何らかの利得を得ていたのはほぼ間違いないと思っています。それ以外の陰謀論的な疑惑についてはあまり信じていませんが。

最後まで結果が見えない米大統領選

10月22日に最後の大統領候補者ディベートが開催される予定ですが、トランプ側はこのバイデンのスキャンダル一極集中で攻めてくるでしょう。

バイデン側がどのように切り返すのかですが、これだけ情報証拠が出てきているので、第1回目のディベートの時のように「事実ではない」だけだと厳しい気がします。

今回の大統領選挙の行方は本当に最後まで分かりません。先日のまぐまぐLIVEでの配信でお話ししたとおり、個人的には現時点ではトランプ大統領の再選と予想していますが。

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image by:Matt Smith Photographer / Shutterstock.com

元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』(2020年10月20日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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