とうとう陣痛が始まった。そのとき、夫の心境は?
まず出てくる感情は、逃げ出したい。
どうしていいかわからないからです。
男性脳は、解決脳。
こうして、こうしたらうまくいく! という道筋が見えないと、落ち着かない。
どうしていいかわからない不甲斐ない自分を見たくない。
できればその場に居たくない。
これが素直な男の気持ちなのです。
そういう感情のベースがあって、仕事、付き合い、ちょっとしたタイミングのずれ。
逃げ出したい、という気持ちを感じながら、そして、それに罪悪感を持っているからこそ、
「仕事だったんだからしかたないじゃないか!」
という強い言葉が飛び出してくるわけです。
確かに、頼りない、当てにならない、私のことを大事にしてくれない。
そんなふうに、お産の時には感じたかもしれない。
でもね、彼も、初めて赤ちゃんを抱いたその日から、父になり、
手を貸してくれなかったかもしれないけれども、父としての自覚で、仕事に励んでいたのです。
弱い夫の姿も受け取りましょう。情けない夫の姿も受け取りましょう。
きっとね、母としてのスタートと、父としてのスタートのタイミングが違うのでしょうね。
夫が弱いときには、あなたは強いし、夫が情けないときには、あなたは頼りになるのです。
二人合わせて完璧なんですから。
弱い夫を理解して受け取れたなら、きっと彼もわかってくれるはず。
そうか、あのときお前は心細かったんだよなあ~って。
あなたが自分の気持ちを感じてあげて、そして夫の気持ちも感じてあげられたら、
20年前、30年前の、お産という夫婦のビッグイベントを、今、もう一度二人で受け取りなおすことができるのです。
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