探偵が遭遇した現実
谷原:ただ、保護者がそれだけ準備してくるというのは、なかなか大変かもしれないですね。
阿部:ただ、たぶん読むと安心すると思うんですね。「あ、こういうやり方あるんだ」って。日本人ってあまり交渉慣れしてないように感じるんですよ。ちょっと交渉事があると、途中からケンカ腰になっちゃう人がいたりするんで。そういう人も、たぶん1回読んでみるといいんじゃないかと。
まぐまぐ:戦う術のひとつとして、ですよね。それに交渉ができたほうが、阿部さんもケガが減るっていう。
阿部:そうです!(笑)……結構あるんですよ。最近もそうですけど、交渉事で地方に行くことが多いんですね。すごい地方になると交通手段がないから、新幹線の駅から4時間くらいかけてレンタカー……っていうこととかもあるんです。で、学校に着いて、そこの校長先生と話したり担任の先生と話したりして、帰りになると……ずっと尾行してくるんですね。面白いですよ、探偵を尾行するって(笑)。
谷原:「バレバレだよ!」っていう。
阿部:こっちも色んなことして焦らせて、その表情をバックミラー越しで見て、喜んでたりするんですけど。「焦ってる、焦ってる」「どっち行っていいのか、わかんなくなってる」みたいな。方向指示器を右に出したり、左に出したりして(笑)。……あと地方によっては、日帰りできない所もあるので、そうすると近くでホテルとか旅館に泊まるんですが、その建物の外に利害関係者というか、加害者側の保護者が来たりとか。前にも、地下にちょっとした温泉みたいなのが付いてるホテルに泊まったんですけど、その温泉に入りながら、窓ガラスみたいなところから外を見てみたら、造園業のトラックが停まってて、書かれてる屋号が加害者の苗字なんですよ。
谷原:(笑)
阿部:で、ウロウロしてるんですよ、おっさんが! 「やべぇ!」と思いますからね。「オレ、いま裸だし!」みたいな(笑)。
まぐまぐ:恐ろしいですよね。
阿部:怖いですよ。……地域を守るっていうのは、僕は良いことだと思うんですけども、それが「不祥事を外に出ないように」という方向になると、僕らのような外部の人間を場合によっては襲うとか……。まあ襲うまではしないとしても、車で前後を塞がれるとかは、たまに発生するんですが、あれは本当に迷惑ですね。それで、なぜか向こうが警察呼ぶんですよ。自分たちが不利になるのに(笑)。お巡りさんに向こうを説得してもらって、ようやくどかしてもらったりすることって、結構あるんですよね。
まぐまぐ:向こうは一般市民なわけですよね。でも、そこまでやるんですね。
阿部:興奮しちゃってるんですよね。ヘタに車から降りると殴りかかってきたりするんで、一応説明しますけどね。「叩かれたら、絶対傷害罪で訴えますよ」「被害届ひきませんからね」って。あと「抵抗するので、その場合は正当防衛ってことでよろしく。ビデオも撮ってますから」って。でも、全然耳に入ってない。困るんですよね、無謀な方は……。
弁護士と探偵が伝授する「いじめ解決法」、いかがでしたか? 正論、情、脅し、書面にしてみる、などなど様々な方法がありましたが、肝心なのはいじめを受けている我が子を守ろうという親御さんの気持ちということに変わりはありません。悩まれている方、一歩踏み出してみてください。
構成:まぐまぐニュース!編集部
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人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などテレビ解説でもお馴染みで、「するどい質問力」(10万部)、「弁護士が教える気弱なあなたの交渉術」(アマゾン1位獲得)の著者で現役弁護士の谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
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