下層の底が抜けて国際的な重力に堕ちていっているのは公認会計士も一緒
古巣の監査法人の卒業生の中で「イケてない面々」の情報も提供します。
中小税理士法人のマネージャー、会計事務所のスタッフ、中小監査法人の非常勤パート、ベンチャー企業の経理マネージャー、証券会社子会社の経理職という名刺。
すべて僕の先輩で、元監査法人シニアですが一同に共通しているのは英語やファイナンスといった国境を超えるスキルを持っておらず、ローカル経済圏を基盤にするドメ職だということ。
多分年収もかつてより大分低いでしょう。公認会計士と雖も資格に給与が付いてくるわけではないのです。
単に、グローバルなプロフェッショナルのマネージャーになりやすいのが、相対的に税理士より公認会計士というだけのことかもしれませんね。
会計事務所と監査法人の違い
彼「ただ、大企業って上下関係が厳しいし年功序列ってイメージです。監査法人もそうなんですよね? ネットで見ました。」
太郎「そう。逆に、うちらの会計事務所って友達っぽい感じでいろんな人とおしゃべりしてやってるでしょ。」
彼「たしかに経営者的な視点も早くから身に付けられそうで、そういった意味でも税理士は独立に向いているってことなんでしょうね。」
太郎「年収も福利厚生も大企業ベースの監査法人がいいのは当たり前。その代償として大企業病に付き合うことになる。」
彼「上司をヨイショしたり、官僚的になってリスクを避けるようになる」
太郎「そうそう。あと監査法人では仕事が楽しいという人はほとんど居ないけど、会計事務所ではたらく税理士は仕事が楽しいという人が沢山いるよ。」
彼「なるほど」
太郎「だけど給料に満足している人は皆無。そういう訳で、ほとんどの試験に合格して勤めている税理士も、いつかは独立か、そうでなくても所長から事務所を引き継ぐ気概で仕事をしているんだ」
『六本木の公認会計士いきぬき(生き抜き)』 182号より一部抜粋
【182号の目次】
1.今こそ簿記の上位資格「税理士Vs公認会計士」にきちんと答えよう
■「質と量」で言われる資格試験の難易度の実際
■「公認会計士は税理士よりも格上」が通じる世界と通じない世界
■公認会計士は税務を舐めているし税理士は会計を舐めている
2.勤務編:年収水準や勤務形態の違いを整理
■10年後:税理士500万、公認会計士1000万がひとつの目安
■資格よりも給与の依拠する経済圏がローカルなのかグローバルなのかが違う
■会計事務所と監査法人の違い
3.独立編:「独立するなら税理士」は今でもそうなの?
■公認会計士は独立したらほとんど税理士である
■資格よりも報酬の依拠する経済圏が大都市圏なのか地方かで違う
■「フリーランス」や「ノマド」という独立形態の誕生
4.将来編:業際争いやテクノロジーと税理士・会計士
■「公認会計士は将来税務ができなくなる」可能性はゼロ
■クラウド会計とイーオーディット
著者/JoJoの奇妙な公認会計士
事業会社、ベンチャー企業を経て大手監査法人へ。採用担当やIPO担当、大企業の主査業務を経験後にアドバイザリーチームに移籍。さまざまな業界とつながりを持つ著者のメルマガは具体的ですぐに使えるビジネスヒントに満ち溢れている。
≪無料サンプルはこちら≫