台湾地震で恩返しする日本人と、政治利用を目論む中国人

 

話を日台関係に戻しますが、台湾人が日本に親近感と敬意を抱くのは、日本時代の建物の多くが、地震の被害が少く、100年以上も経過しているにもかかわらず、倒壊したりしていないからです。今回の台南市で倒壊した建物は、柱や塀に缶が埋められていて、脆弱な違法建築だった疑いが強まっています。

1999年の台湾大地震でも、こうした手抜き工事の建物の多くが倒壊しました。しかし、それでも日本時代の建物は、ほとんど被害がありませんでした

台湾大地震の震源地は、日本統治時代に作られたダムがある日月潭付近でしたが、戦後に大陸からやってきた中国人たちによって建てられた湖畔の民家や観光ホテル、商店などはことごとく被害に遭い、全壊ないしは半壊という悲惨さだったものの、日月潭自体に被害が及んだという報道はありませんでした。総督府が心血注いで建設したダムが、マグニチュード7.6の激震に耐えたことは特筆すべきでしょう。

台北にある台湾総督府も、日本統治時代の建設時には、かなりの耐震対策がほどこされています。そのため、現在もその威容を保っているわけです。日本時代の台湾の都市整備とインフラ建設の主軸となったのは、当時、民生長官だった後藤新平であり、のちに後藤は関東大震災後、復興のための帝都復興院総裁にも就任し、震災後の東京復興に尽力したのです。

これだけを見ても、日本人と中国人の技術力真摯さの違いがわかると思います。

いずれにせよ、一刻も早い救出を望むばかりですが、その一方で、この地震を政治利用しようとする中国側の勢力には警戒しなくてはなりません。

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黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より一部抜粋

著者/黄文雄
台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!
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