お父さん嫌い!星一徹タイプの父親増加で子どもは不幸になっている

 

このような事態があちらこちらで起きているのですが、メディアに取り上げられることありません。取り上げられるのは、大きな事件になったときだけです。

06年に奈良県で起きた医者一家放火殺人事件は、その典型といっていいでしょう。医者である父親が、長男も医者にすべく、幼稚園のころから集中治療室という名前の勉強部屋で猛勉強を強いていました。その結果、行き着いたのがその事件だったのです。

子どもを思う親が本当にやるべきことは、自分の思い込みでレールを敷くことではありません。子ども自身がやりたいと思っていることを大切にして、それを最大限に手助けしてやることです。

そうすれば、子どもは毎日生き生きと生きられますし、能力も自信も意欲もつきます。そういう子は、大人になってから「自分が何をやりたいのかわからない」などと悩むことはあり得ません。生涯に渡って自分がやりたいことをどんどんやっていけますし、才能を大いに開花させることができるのです。

親にしても「自分の言う通りにしない」といって子どもを叱る必要がありませんし、それどころかたくさんほめられるようになります。当然、親子の人間関係もよくなるのです。

現在大活躍中のあのさかなクンは、小学2年生のとき魚に興味を持ちました。そのとき、お母さんは、魚がいるありとあらゆるところに連れて行ってくれたそうです。

あのイチロー選手のお父さんも、「もし一朗がサッカーをやりたいと言っていたら、私も一緒にボールを蹴っていたでしょう」と言っています。つまり、野球を選んだのはイチロー選手自身だったのです。子どもが野球をやりたがったのを、お父さんが全面的に手助けしたのです。

ですから、星一徹とイチロー選手のお父さんは根本的に違うのです。そこを勘違いしている人が大勢いるようですが、この違いはとてつもなく大きいのです。

初出『あけぼの』(女子パウロ会)

image by: Shutterstock

 

親力で決まる子供の将来
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