不登校児を救え。我が子を進学で不利にさせない制度の使い方

shutterstock_201255956
 

ただでさえ一筋縄ではいかない「いじめ問題」ですが、思春期と重なる中学生という年頃は、プライベートなことをあまり親に話したがらなくなり、気付けば問題が深刻化しているということも多いそうです。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、たとえお子さんが不登校に陥ってしまったとしても、進学などに不利益とならない方法が紹介されています。

子どもの心を守り未来へ一歩を踏み出すために

いじめを解決するには、子どもは親が命がけで守る、と決意し、相手方にいじめは犯罪であることを認識させ、加害者に反省を求め、謝罪に至らせる、というのが本道であります。

しかし、現実には、親がいくらアンテナを張りめぐらせていても、親の知らないところでいじめが起きていたりします。そのため子どもの出すシグナルに気付かず機会を逸して、不登校になってしまい、どうしていいかわからないまま苦しんでいる親子が全国にはまだまだ多いのが現状なのではないかと思われます。特に、中学生の男子は思春期特有の自我の芽生えもあいまって、親にはその想いをなかなか言わない伝えないケースも多々みられます。

学校の担任に相談しても、「仲いいですよ。お互いさまじゃないですか。彼も言い返したりしていますし…」と結構つれないように言われショックを受けたりします。

ただ昨今は、保護者からいじめの疑いの訴えを聞いた場合、担任だけで握りつぶせる時代ではなくなりました。大抵の場合、学校では、担任から学年全体、学年主任、生徒指導主事、教頭、校長と情報共有が行われ、なんらかの対策を求められます。担任も指導内容を報告しなければならないのです。

担任は加害生徒を指導すると同時に、被害生徒にも言います。「少し距離をとれかかわるな」と。そこで、被害生徒は、通学路では、部活の先輩や後輩といっしょに歩いたり、ランチや放課時間には他のクラスの友達と会話をしたりして、加害生徒と距離をとるように努めたりします。確かに初期であれば、功をそうする場合もあります。

しかし、対処方法だけでは、根本的な解決にはなりません。あまりにも少子化が進み、特に地方では、小学校1校がそのまま中学校1校に進学したり、人間関係が9年間変化しない地域もあったりします。結局、本質的な問題は、子どもたちが非常にせまい逃げ場のない人間関係の中におかれていることです。

「自分の親友や友達と思っていた人たちが助けてくれなかった」。これが一番のダメージです。もしも勇気を出して、誰かが声をかけてくれたら…、そういった場面の積み重ねが、最悪の結果を防止することになります。時として、男子生徒にとっては、「うざい」ママの小言よりも親友たちの友情のほうが、心を開放させ、勇気ある一歩を進めるきっかけとなることもあるのです。

print
いま読まれてます

  • 不登校児を救え。我が子を進学で不利にさせない制度の使い方
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け