安倍総理が伊勢志摩サミットですべき、「たった1つのこと」

 

総理は、「アメリカの覇権維持を望む」と断言せよ

現在世界には2つの極があります。アメリカと中国です。それ以外の国々は、「どっちにつくのがお得かな?」と悩んでいる。しかし、これははっきりしています。民主主義のアメリカの方が、共産党の一党独裁で、言論、信教、結社などの自由と人権が全然ない中国より「まだマシ」に決まっています。

ソ連時代、その影響下にあった国々は、みんな「共産党の一党独裁」でした。中国が覇権国家になれば、その支配下におかれる国は、どこも「一党独裁」になるでしょう。そして、中国共産党は、「信教の自由」を認めません。もし日本が中国の支配下に入れば、もちろん「神道」「仏教」を自由に信仰することは禁止されるでしょう。そして、神道のトップでもある天皇陛下は、チベット仏教のトップ・ダライラマ同様、「亡命ということになりかねません。いずれにしても、「アメリカの覇権」のほうが「中国の覇権」より「まだマシ」なのです。

見える「サンプル」もあります。韓国と北朝鮮は、同じ民族ですね。ところが、戦後アメリカの影響下にあった韓国と、ソ連、中国の影響下にあった北朝鮮。何と大きな違いが出ていることでしょうか?そして、哀れなチベット、新疆ウイグルのみなさん。こういう実例もありますので、安倍総理は、オバマさんに、「日本はアメリカの覇権を望んでいる。日本は、民主主義世界が崩壊しないよう、全力でサポートする決意だ!」と宣言するべきです(中国を批判する必要はない)。

和解直後の「不誠実」はしないこと

2015年4月、安倍総理は、「希望の同盟」演説でアメリカとの関係を劇的に改善させました。ところが翌5月、3,000人の訪中団を送りアメリカとの関係を即座に悪化させた。これは、ある女性に、「結婚したい!」といって喜ばせた。その翌日に、他の女性のところにいき、「つきあって!」というようなものです。

G7サミットで日米関係を修復したら、3か月ぐらい中国との関係は控え目にするのがよいでしょう。

ロシアとの関係を劇的に改善させた安倍総理。その副作用で壊れた日米関係を、G7で修復していただきたいと思います。

image by: 首相官邸

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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