子どもの「あれやって!これ買って!」にどこまで付き合えばいいのか?

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「遊んで!」「本読んで!」。子供と一緒にいるとどこまでも要求が続きます。「いったいどこまで付き合えばいいの!」と思います。でも、徹底的に付き合ったほうがいいようです。子どもが求めるだけ、親の身体と時間と心で応えるのがいい、ただし、3つのポイントに気をつけることと、家庭教育アドバイザーの柳川由紀さんが自身のメルマガで答えています。

子どもの望んだことは、どこまで満たせばいい?

shitumon

娘が「遊んで」「本読んで」などと要求して離れません。どこまで娘の望みに応えればいいでしょう?
(6歳、4歳の女児のお母様より)

 

 

 

家庭教育アドバイザー 柳川由紀さんの回答

子どもが「もういい」と言うまで、とことん応えてあげましょう。それでもいくつかポイントがあります。

1.子どもがやって欲しいと要求したことだけをする。つまり、子どもが要求していないことまで親がしてしまうのはNGと言うことです。親が「きっと、こういうことをしてほしいのだろう」などと先回りして手を出したり口を出したりすること(過干渉)は、子供の自立の機会を奪います

2.子どもの心は「もの」では満たされません。「あれ買って、これも買って」と言われたからと次から次へ、要求を聞き入れるのはやめましょう。「もの」を与えることに関してだけは、節度を守りましょう。高価なものは、誕生日やクリスマスの時だけ」とか、「お小遣いの中でならば好きな「もの」を買っていい」など家のルールを夫婦で決め、方針がぶれないようにすることです。

3.買い与える「もの」を減らした分、子どもの心を満たしてあげましょう。 「もの」以外の要求は、親の「身体と時間と心」を使ってできるだけたくさん応えましょう。子どもは心が満たされると、要求もエスカレートしなくなります。

家庭教育アドバイス……「どうやったら心を満たせる?」

子どもの心を満たすには、日々の生活の中で子どもがしてほしい、と言ったことをしてあげることです。「親が出来ること」を望んでやったところで、それは親のエゴで、本当の意味で「満たす」ことではありません。

「子どもと一緒に何かをする」ことを生活の中心においてみましょう。子どもとの関わり方の「質」がとてもよくなります。一緒に取り組むことで共感できるからです。

知人の保育士(保育士歴30年)によりますと、子どもの心が満たされていると、ぬいぐるみやお人形を、まるで生きているもののように大事に可愛がったり、他にも、物に愛着を持って大切に扱ったりするそうです。そして、じっくりと集中して遊ぶことができ、感受性がとても豊かなのだそう。

例えば絵本の読み聞かせをしていると、楽しい話では笑い転げ、悲しい話では涙を流す、といったように物語の世界に深く入り込みます。満たされていない子どもは、他の子どもを支配したがるそうです。親に自分がそうされているのでしょう。人に自分のやり方を押し付けたり、それをさせることを遊びにしたりする傾向がみられると言います。

ところで、子どもの心を満たす関わりをしているのに、我が子はちっとも満たされている様子がない、という人もいるかもしれません。きっとそのお子さまは「キャパ」が大きいのです。長い目で心を満たす関わりを続けましょう。時間をかけた分、きっと誰よりも、人に愛情をかけられる人間に育ちます。

 

image by: Shutterstock

『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』
家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き、毎週月曜、木曜の二回に亘って配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。
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