「~させていただく」
ファーストコンタクトのメールの書き出しで、こんな自己紹介文を目にしたことはありませんか?
「○○プロジェクトのリーダーをさせていただいております、佐藤です」
名乗る本人は、相手に自分の立場を丁寧かつへりくだって伝えようという気持ちで「~させていただく」を使っているのでしょうが、この言い回しでは相手の承認・了承を得てプロジェクトのリーダーにならせてもらっている、ということになります。
※「~させていただく」について述べたバックナンバーはこちら
→「お話をさせていただく」< おかしな敬語(3)>VOL.1559
したがって、上記の一文は
「○○プロジェクトのリーダーの佐藤です(と申します)」
と名乗るのが適切です。
「メールで関連資料をお送りさせていただきます」という一文も「~させていただきます」は不要。「メールで関連資料をお送りします(いたします)」として相手に失礼になりません。
相手に社内の担当者が休みであることを伝える際「山田は本日、お休みさせていただいております」という言い回しも、休んでいるのは会社の規定や自分の都合によるもので相手に許可を得てとるわけではないので「山田は本日、休んでおります」あるいは「山田は本日、休みです」として差し支えありません。
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『仕事美人のメール作法』
著者/神垣あゆみ
広島を拠点に活動するフリーランスのライター。若手ビジネスマン向けにメールマナーの基本を解説した『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など著作多数。
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